弓道後援会、高校生大会開催などで強化の一翼を担う

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(写真:ダイキ弓道後援会が中心となりジュニア大会など県内の弓道の普及、強化に務める)

 現在、愛媛県内のスポーツ界は秋の福井国体に向けて各競技で強化が進められている。ダイキ弓道部にもこの4月、新入部員が2人加入し、新しい風が吹いている。今回は弓道部新入部員の意気込みを紹介すると同時に、ダイキ弓道後援会組織の活動についてレポートしよう。


 ダイキ弓道後援会は平成13年に設立され、現在までのべ500人以上が会員としてダイキ弓道部の応援・支援、県内の弓道競技の普及活動を行っている。後援会の事務局は代々、ダイキ弓道部部員が務めており、今期は主将・玉木里奈がその役を担う。玉木に話を聞いた。

 

(写真:後援会会合。事務局の主将・玉木を中心に今期の活動内容などが話し合われる)

「後援会会員の皆さんは、試合になると応援に駆けつけてくれて、それがとても励みになっています。そうした弓道部との親睦とともに後援会の目的には"弓道の普及、振興を図る"というものもあります。こちらは後援会が主体となって高校生の弓道大会を年に2回、12月と3月に開催しています。愛媛県内の弓道部を持つ高校すべてに案内を出して、最近では毎回、25校程度が参加しています」

 

--高校生の大会を開催しての感想は?
「私は広島県の出身ですが、最初に高校生の大会を見たときに愛媛県はうまい人が多いな、と思いました。それから何度も大会を開催していて、さらに高校生のレベルが上がっているのを実感しています。後援会主催の大会で県内の弓道の普及、そして強化が図れているのはとても嬉しいです」

 

 昨年、えひめ国体で弓道は少年女子近的と成年男子遠的で優勝し、総合優勝をものにしている。弓道後援会の活動もこうした県内弓道の強化の一助となっていることは言うまでもない。

 

 新人の意気込み

 続いて新入部員ふたりに話を聞いた。まず地元・松山工業高等学校出身の小泉紗季。小泉が弓道を始めたのは高校1年から。高3で出場した四国総体では個人戦で6位に入賞した。ダイキ弓道部に入ったのは「自分の限界がどれくらいなのか知りたかった」と小泉。そしてこう続けた。

 

(写真:四国総体個人6位の小泉紗季)

「高校3年間でまだ自分の弓道には上があると感じて、その限界がどこにあるのか知りたくてダイキ弓道部に進みました。入社後、先輩たちの練習を初めて見たのですが、レベルの差に驚きました。どこがすごいというか、すべてすごかった。技術はもちろんのことながら、精神力の強さ、平常心を保つ集中力など全部です。団体に出場することが目標なのですが、そのためにはこの先輩たちを越えなくてはいけないのか、と気が引き締まりました」

 

--現在の課題は?
「技術の向上はもちろんですが、精神力の強化だと思っています。高校時代の大会でもプレッシャーには強かったのですが、負けず嫌いな性格なのでそれが逆に、平常心を失う一因となっていたのかもしれません。成年女子で上にいくには気持ちをコントロールすることも大事だと思うので、精神面の強化を重視して活動していきたいです」

 

 次に松山絵未那に話を聞いた。岐阜県出身の松山が弓道を始めたのは、岐阜総合学園高等学校の1年のときから。興味を持ったのは伯母が弓道経験者で、その雄姿を写真で見ていたことがきっかけだという。高校時代はインターハイ全国3位に輝き、技能優秀賞も獲得した。大学は京都橘大学に進学し、そこでも関西選抜個人2位、団体1位の成績を残している。

 

(写真:京都橘大学時代、関西選抜個人2位の松山絵未那)

「社会人でも弓道を続けようと思ったのは、国体に出場したかったからです。高校、大学時代も国体には縁がなかったので、それが一番の目標です。ダイキ弓道部に入って驚いたのは先輩たち、一人ひとりのレベルが高かったことです。遠的、近的のどちらも8割以上の的中があり、かなりの差を感じました。上には上がいるんだ、と実感しましたね。その上で目標は、できれば今年から国体代表入り。今年は無理だとしても2年目の来年には代表に選ばれるようになっていたいです」

 

 昨年のえひめ国体ではダイキ弓道部から山内絵里加と玉木里奈の2人が代表入りを果たし成年女子に出場した。一昨年の岩手国体・準優勝の雪辱を目標としていたが、結果は遠的、近的ともに惜しくも予選敗退。新入部員の加入が刺激となり、ダイキ弓道部は今年の秋に向けて飛躍のときを迎えている。

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