「世界へ発進! 脱日本式ゴルフのすすめ」ではザ・ロイヤル ゴルフクラブ(ザ・ロイヤルGC・茨城県鉾田市)を舞台に、ゴルフの新たな楽しみを提案していきます。


 今回は「飛距離をあと10ヤード伸ばしたい」「スコアをあと10打縮めたい」というゴルファーの願いを叶えるスペシャルレッスンの紹介です。ザ・ロイヤルGCで定期的に開催されている「廣戸聡一4スタンスゴルフスペシャルデー」は、4スタンス理論で知られる廣戸聡一氏が直接指導するザ・ロイヤルGCだけの特別プログラム。身体特性に合ったスイングを身につけて、飛距離とスコアが向上する--。全ゴルファー必見のレッスンを覗いてみた。

 

 夏の盛りに行われた「廣戸聡一4スタンスゴルフスペシャルデー」は、まず参加者の自己紹介とカリキュラムの説明から始まった。毎月1回のペースで開催されているこのレッスンには鉾田市や鹿嶋市という近隣からのリピーターはもちろん、参加者のクチコミから興味を持ち初参加を決めた人、また遠く九州からレッスンに参加したアマチュアゴルファー氏などが参加。年齢もゴルフ歴もバラエティに富んでいるが、共通するのは「ゴルフが少しでもうまくなりたい」という思いだ。

 

 そもそも「4スタンス」とは、人間の持つ身体特性のことで、講師の廣戸氏曰く「利き目と同じように自分の意志では変えられないもの」とのこと。以下の4つに分類される。

 

 つま先の内側でバランスをとるA1、つま先の外側でバランスをとるA2、かかとの内側でバランスをとるB1、カカトの外側でバランスをとるB2の4タイプだ。当レッスンも初参加者はまず、このタイプ判別からスタートする。

 

 タイプ判別が終わった後は、ザ・ロイヤルGC内のトレーニング施設「廣戸道場」でのカリキュラムが始まる。ここでは正しい立ち方から始まり、タイプ別のグリップやスイングなどについて、廣戸氏の参加者をサンプルにした実践を交えたテンポの良い説明でレッスンが進行していく。これらのレッスンは、2013年から始まった日本ゴルツアー機構(JGTO)主催の若手プロゴルファー強化合宿のメニューの一部をそのまま使ったものもある。廣戸氏は「体の構造、使い方はプロでもアマチュアでも一緒なので、当然、教え方や説明も同じになります」と語った。

 

 ランチタイムを挟み、午後はドライビングレンジでのレッスンと3ホールのラウンド、そしてラウンド後には再びドライビングレンジで復習レッスンとなる。

 

 実際にクラブを持ちボールを打つと、午前中に教わった「4スタンスゴルフ」がより理解できるようになる。夫婦で参加した女性は、「私は初参加で、タイプはB1でした。実はゴルフはずっと夫に教わってきましたが、夫はA1タイプ。だからグリップからして体のタイプとは違うことを教わっていたわけで、今回参加して目かウロコでした」と驚きながら語った。

 

 ちなみにAタイプとBタイプのグリップの違いは、Aが指の第二関節で握るのに対して、Bは手のひらで握る。このようにタイプが違えばクラブの持ち方も変わってくる。ゴルフ歴5年以上だが、スコアや飛距離はまったく伸びなかったという女性参加者は、「今までグリップ以外にも、"腕を真っ直ぐに"や"肩を水平にして"などと教わっていた。でも今回、4スタンスレッスンではそういう教え方ではなく、体が自然に使えるようになって、スイングが楽になりました。体のタイプによって全然違うんですね。もっとゴルフが楽しくなりそうです」と感想を述べてくれた。

 

 4スタンススペシャルデーは、骨格を正しい位置に整えるリポーズで終了。各参加者は「うまくなる手応えがつかめました」「もう1回受けてみたい」と笑顔でレッスンを振り返っていた。

 

 最後に廣戸講師に話を聞いた。
「ザ・ロイヤルGCは8000ヤード超という世界基準のコースです。ゴルフ場がそうやって進化したら、プレーヤーの体も変わらなければならない。野球ではスタジアムが大きくなったらホームランバッターが増えました。ゴルフもそれと同じ。世界基準のコースに合わせて体とゴルフを見つめ直すことが長くゴルフを楽しむことにつながります」

 

 世界基準のザ・ロイヤルGCでのゴルフをより楽しむために、今のゴルフからより進化したいと考えるゴルファーは一度、このレッスンを受けてみてはどうだろう。各参加者のように「目からウロコ」の体験が待っている。

 

(取材・文/SC編集部・西崎 写真/SC編集部 監修/二宮清純)

 

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