28日、「第2回アジア・太平洋女子アマチュア選手権(WAAP)」の最終ラウンドがザ・ロイヤル ゴルフクラブ(茨城県鉾田市)で行われた。前日、4アンダーで単独トップに立っていた安田祐香が、この日も好調。スタートの1番ホールから3連続バーディを記録するなど、大きくスコアを伸ばし11アンダーで勝利を飾った。2代目アジアアマ女王となった安田は「エビアン選手権(7月)」、「AIG全英女子オープン(8月)」、2020年の「オーガスタナショナル女子アマ選手権」の出場権を得た。

 

 前日のラスト3ホールでバーディラッシュを見せた安田は、その好調をキープしたまま最終日を迎えた。4アンダーでスタートし、1番ホールでバーディを奪うと、その後、2番、3番ホールと3連続バーディをマーク。折り返しの9番ホールまでに7アンダーと、同組で回る2位アタヤ・ティティクル(3アンダー)を大きく引き離した。

 

「最終日、バチバチとした戦いになると予想していたので、とにかくフェアウェイキープを心がけた」という安田は、ラフに打ち込んでもセカンドショットで抜群のリカバリーを見せた。結局、最終18ホールもパーでまとめて11アンダー、前日からスコアを7伸ばして圧勝した。

 

 2代目となるアジアアマ女王に輝いた安田は、こう振り返った。

 

「初日から雨、風とタフなコンディションになった。その中で2日目にベストスコアで巻き返せた。最終日、こんなにうまくいくとは思わなかった。エビアン選手権、AIG全英女子オープンの出場権を得たので、また海外に挑戦できるのが楽しみ。プロテストに合格したいが、もし落ちても来年、(出場権を得た)オーガスタナショナル女子アマ選手権に出られるから、それもいいかな、と思っています(笑)」

 

 安田のホールアウトと同時に今回、出場していた7人のチームジャパンのメンバーが、安田にドリンクシャワーを浴びせて祝福した。

 

 ザ・ロイヤルGCコース監修の鈴木規夫プロは、今回の日本女子選手の健闘をこう讃えている。

 

「安田選手は高校合宿でこのコースを経験しているし、西村優菜選手(5位・1オーバー)もそう。また事前合宿に参加したメンバーもいて、それぞれがいい戦いを見せてくれました。特に安田選手は2日目、真冬のようなコンディションで他の選手がスコアを崩す中、74とベストスコアを出して波に乗りました。このコースで自ら流れを引き寄せた、その実力は今後が楽しみです。他の選手を含めて、このザ・ロイヤルGCでの戦いを経験した彼女たちから第二の宮里藍、世界に通用するプレーヤーが出てくる予感がしています」

 

 世界基準を標榜するザ・ロイヤルGC、次回のビッグイベントは「~全英への道~ミズノオープン at ザ・ロイヤル ゴルフクラブ」が、5月30日~6月2日の4日間開催される。

 

(写真:優勝した安田は「素晴らしいコースに仕上げていただき」とグリーンキーパーに感謝を述べた。主催者R&Aもザ・ロイヤルGCのコースを「ファンタスティック!」と讃えた)

 

(取材・文/SC編集部西崎 写真/SC編集部)


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