27日、「第2回アジア・太平洋女子アマチュア選手権(WAAP)」の第3ラウンドがザ・ロイヤル ゴルフクラブ(茨城県鉾田市)で行われた。前日まで降っていた雨はあがったものの、気温13℃、最大風速20キロの北風が吹く真冬のような気候の中、安田祐香が前日5位タイからスコアを伸ばし4アンダーで単独トップに浮上した。

 

 前日の第2ラウンドを安田はトータル74で回り、第3ラウンドは8組目でスタートした。「今日も寒くて風があってコンディションは厳しかった。後半勝負になると思って前半は耐えるゴルフでした」と安田は1番ホールから9番ホールまでを我慢のパーでまとめ、後半に突入した。途中、ケイ・ベッキー(オーストラリア)らがスコアを伸ばし、安田は14番ホールでボギーを叩いて一歩後退。だが、15番ホールでバーディーを奪うと、続くザ・ロイヤルGC屈指のロングホール16番(536ヤード・パー5)でイーグルを決めた。


 この場面、セカンドショットをグリーン下、ピンまで20ヤードにつけた安田はウェッジではなくパターを選択した。転がるようにしてグリーンに乗ったボールはそのままカップイン。続く17番(149ヤード・パー3)でもバーティを決め、4アンダー、単独トップへ浮上した。18番ホール、最後は5mのパットを慎重に沈め、安田はホールアウト。思わず笑顔がこぼれ、「明日は久しぶりに追われる立場で回ることになる。こういうことはめったにないので楽しみたい。とりあえず明日は晴れてコンディションが良くなると聞いているので、ホスト大会の日本で勝ちたいです」と語った。

 

 ザ・ロイヤルGC所属の小田教久プロは安田の16番のイーグルをこう振り返った。「ウェッジを選択していたら、グリーン上でボールが止まらなかった。グリーンの傾斜も把握してパターを選択した安田さんの冷静な判断が光ります」。

 

 安田は世界アマチュアランキングで日本勢トップの15位。4月にはオーガスタ女子アマ選手権で3位に入るなど好調をキープする。この「第2回アジア・太平洋女子アマチュア選手権(WAAP)」に勝てば「エビアン選手権(7月)」と「AIG全英女子オープン(8月)」、さらに2020年の「オーガスタナショナル女子アマ選手権」の出場権が得られる。吉田の他、トータルパーで最終日を迎える西村優菜など日本女子の活躍に注目が集まる。明日、最終日の「第2回アジア・太平洋女子アマチュア選手権(WAAP)」(ギャラリー入場無料)は必見の一戦だ。

 


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