シアトル・マリナーズの岩隈久志が13日、本拠地で行われたボルチモア・オリオールズ戦に先発し、ノーヒットノーランを達成した。日本人では野茂英雄(1996年と2001年の2度達成)以来、2人目の快挙。9回116球を投げて、無安打、3四球、7奪三振の内容で今季4勝目(2敗)をあげた。
 この日の岩隈は初回から安定したピッチングで、最初の3イニングをパーフェクト。4回には2つの四球で走者をためるが、2死一、二塁から空振り三振で切り抜ける。その後もオリオールズ打線に快音を響かせない。8回は先頭打者に四球を与えたものの、併殺に仕留め、3人で攻撃を終わらせた。9回も簡単に2死を奪って、最後の打者をセンターフライに打ち取り、歓喜の瞬間を迎えた。

「先頭打者をしっかりとっていこうという気持ちだった」と振り返った岩隈にとって、メジャーリーグでの完投、完封も初めて。今季は右広背筋を痛めて4月中旬から故障者リスト入りした時期もあったが、7月に復帰すると徐々に調子を上げ、3日のミネソタ・ツインズ戦では9回1死まで無失点を続けるなど好投をみせていた。