サッカー日本代表(FIFAランキング28位)は15日、カタールW杯アジア二次予選でキルギス代表(同99位)とホームで対戦し、5対1で勝利した。試合は前半27、31、33分にFWオナイウ阿道(横浜F・マリノス)が得点を決めた。前半終了間際にキルギスに1点を返されるものの、後半27分には佐々木翔(サンフレッチェ広島)が、32分にはFW浅野拓磨(無所属)の得点で勝利した。日本は9月から始まるアジア最終予選に駒を進める。

 

 坂元、初先発で1アシスト(パナソニックスタジアム吹田)

日本代表 5-1 キルギス代表

【得点】

[日]オナイウ阿道(27、31、33分)、佐々木翔(62分)、浅野拓磨(77分)

[キ]ミルラン・ムルザエフ(45+2分)

 

“ポスト大迫”に横浜F・マリノスの25歳が名乗りをあげた。今季、Jリーグで16戦10ゴールと好調を維持している阿道である。27分から33分のわずか6分間でハットトリックを達成し、自身の存在をアピールした。

 

 PKのチャンスを得たのは26分だった。DF山根視来(川崎フロンターレ)が右サイドからクロスを供給。これを阿道が高い打点のヘディングで合わせるものの、相手DFがハンドで得点機会を阻止。この反則で得たPKを阿道が落ち着いてゴール左下に決めて日本が先制した。

 

 続く31分。MF川辺駿(サンフレッチェ広島)が巧みなダブルタッチで相手DF3人を翻弄。軽やかに右サイドを突破し、クロスをあげる。これをファーサイドで待ち構えていた阿道が難なく左足でゴールに押し込み、日本はリードを広げた。

 

 2点目からわずか2分後。阿道はマークを外す動きで得点を呼び込んだ。トップ下で先発したMF原口元気(ハノーファー)が敵陣中央から左サイドバックのDF小川諒也(FC東京)にボールを展開する。パスを受けた小川は得意の左足で高精度のアーリークロスをペナルティーエリアファーサイドに供給。エリア内の阿道は一旦、ニアサイドに走り込むふりをしてファーサイドに入りマーカーを外す。一瞬フリーになった25歳がヘッドで合わせ、見事6分間でハットトリックを達成した。

 

 日本は前半終了間際にMF守田英正(サンタクララ)が自陣ペナルティーエリア内でファウルを犯し、キルギスにPKを献上する。このPKを決められたものの、後半に佐々木、浅野が追加点を決め、5対1で日本がキルギスに勝利した。日本はアジア二次予選を無傷の8連勝で乗り切った。9月からアジア最終予選がスタートする。FW大迫勇也(ブレーメン)頼みだったワントップ。ライバルとして名乗りを上げた阿道の活躍に注目したい。

 

(文/大木雄貴)