U-24日本代表は12日、ジャマイカA代表と豊田スタジアムで強化試合を行い、4対0で勝利した。試合は前半32分にMF久保建英(ヘタフェ)のゴールで日本が先制。42分にはオーバーエイジ(OA)のMF遠藤航(シュツットガルト)が決めた。後半に入ると12分にFW上田綺世(鹿島アントラーズ)が、19分にはMF堂安律(ビーレフェルト)が得点を決めて4対0で勝利した。

 

 攻撃陣が最後のアピール (豊田スタジアム)

U-24日本代表 4-0 ジャマイカA代表

【得点】

[日] 久保建英(32分)、遠藤航(42分)、上田綺世(57分)、堂安律(64分)

 

 東京五輪の男子サッカーのメンバー発表は6月下旬。今日のジャマイカA代表との対戦はメンバー発表前最後の強化試合だった。攻撃陣のアピール合戦となった。

 

 32分、抜群の注目度を誇る20歳が均衡を破った。久保は右サイドのスローインから一気に相手DFラインの裏に抜け出た。ペナルティーエリア右からカットインで切れ込み左足を一閃。シュートは相手DFとGKの股下をすり抜け、日本が先制した。飲水タイム直後のスローイン。久保が見事にジャマイカA代表を手玉に取った。

 

 前半終了間際には、守備での貢献が目立った遠藤が魅せた。遠藤はペナルティーエリア手前、左サイドでボールを持ち右足でカーブを掛けたコントロールショットを見舞う。ボールは思い切りジャンプした相手DFと精いっぱい手を伸ばしたGKを嘲笑うように左サイドネットにすっぽりと吸い込まれた。

 

 前半は日本がペースを握り続けた。後半開始、日本はFW前田大然(横浜F・マリノス)らに代え、上田らをピッチに投入した。この世代の最前線を担ってきた上田が存在感を発揮した。

 

 12分、日本のカウンターが牙をむいた。MF三笘薫(川崎フロンターレ)が自陣でボールを受けると相手のプレス2枚をリズミカルにかわす。この間、ワントップに入った上田が相手DFの隙を伺いながら裏のスペースに走り出す。三笘が前方にスルーパスを送ると、上田はペナルティーアーク手前から右足ダイレクトでふわりとボールを浮かせる。鮮やかな弧を描いたループシュートは飛び出してきた相手GKの頭上をこえ、ゴールネットを揺らした。

 

 仕上げは10番を背負う堂安だった。上田の追加点から5分後。途中出場を果たしたMF相馬勇紀(名古屋グランパス)がペナルティーエリア左でGKをかわした。しかし、タッチが大きくなりシュートは打てない。エリア内中央でフリーだった堂安にラストパスを送る。10番は右足でトラップすると得意の左足で難なくチーム4点目を決めて見せた。

 

 日本はジャマイカのA代表を相手に4点を奪い、無失点に抑えた。五輪メンバー発表前最後の強化試合でこれまでレギュラーを務めていたメンバーが結果を残した。

 

 U-24日本代表は6月下旬に東京五輪メンバーを発表し、7月12日にU-24ホンジュラス代表、7月17日にU-24スペイン代表(ともにホーム)と強化試合を行い、本番に臨む。

 

(文/大木雄貴)