東京オリンピック女子スケートボードは4日、女子パークの決勝が行われ、四十住さくら(ベンヌ)が金メダル、開心那(WHYDAH GROUP)が銀メダルを獲得した。銅メダルはスカイ・ブラウン(英国)。岡本碧優(MKグループ)は4位に入った。

 

 日本勢は岡本が予選1位、開が予選3位、、四十住が予選4位で決勝に進出した。決勝1本目、四十住は、エアー系を中心に組み立て、ラストはボードを1回転半させる540と高難度のトリックを連続して決め、60.09の高得点で暫定トップに躍り出た。開の1本目は予選の構成をベースにして滑りを組み立てながら、キックフリップインディエアもメイクし、終盤までノーミス。最後はしっかりと360を決め、得点は58.05と暫定2位につけた。予選1位の岡本は高難度の540バリアルを決めたものの、途中でミスし、20.68と得点は伸びなかった。

 

 2回目、注目を浴びたのは開だった。12歳と日本史上最年少で五輪出場を果たした開は、大舞台に臆することなくバックサイド、フロントサイドと2つのノーズグラインドを完璧に決め、さらに高難度のフリップインディエアもメイク。59.04と1回目の得点を更新し、2位をキープした。岡本も540バリアル、フリップインディエア、さらに540を連続で決めるなど高難度のトリックを披露。だが、最後にフリップインディエアを狙うも着地で失敗。それでも53.58で、暫定3位へ。この時点で日本が1-2-3と上位を独占した。

 

 3本目、得点を伸ばしたのは英国のブラウンだった。キックフリップインディーグラブエアなど高難度の技を決めながら、ノーミスで滑り、56.47。メダル圏内に滑り込んできた。四十住、開のメダルが確定した後、3本目に臨んだ岡本は540バリアル、インディエアと大技をメイクし、逆転を狙った。だが、ラストのフリップインディで着地に失敗。得点は53.58と、3位ブラウンに届かなかった。

 

 大会前から「真夏にさくらを満開にさせたい」と抱負を述べていた四十住は、念願の金メダルを胸にこう語った。

 

「1本目はノーミスで滑れ、2本目と3本目は失敗して全力は出しきれなかったけれど、金メダルがとれてよかったです。540連発はめちゃ嬉ししいです。後悔することがないくらいに練習してきたことが、今日の結果につながりました。初競技のパークは日本(選手権)、アジア(大会)、世界(選手権)、そしてオリンピックでも初代として優勝できてとても嬉しいです」

 

(文/SC編集部・西崎)