15日(現地時間14日)、リオデジャネイロパラリンピック自転車ロード女子タイムトライアル女子B(視覚障害)の鹿沼由理恵(楽天ソシオビジネス)は、39分32秒92で銀メダルを獲得した。ロード男子タイムトライアル C3(運動機能障害)の藤田征樹(日立建機)は39分30秒41で銀メダルを手にした。鹿沼は初、藤田は3大会連続の表彰台となった。

 

 4年前にスキーから自転車に転向した鹿沼は、自転車でパラリンピックに出場するのは今大会が初めてだった。全長30キロのコースを、先導役の健常者を前に座らせて2人乗りでタイムを競う。

 

 鹿沼はガールズケイリンの選手でもある田中まい(日本競輪選手会)と組んで臨んだ。レース途中、ギアが切り替わらないアクシデントに見舞われたが、後半にタイムを伸ばし、1位のケイティジョージ・ダンレビ(アイルランド)に33秒70差の2位でゴールした。パラリンピック自転車競技は女子の出場自体が初めてのこと。レース後、鹿沼は田中と抱き合って喜んだ。鹿沼は「ここまで来られたのが、本当に奇跡だと思っています」と、目を赤くさせた。

 

 3大会連続出場の藤田は序盤から積極的に走った。トップのオーイン・クリフォード(アイルランド)には1分8秒62の差を付けられたものの、2位でフィニッシュした。北京パラリンピックからロード男子タイムトライアルでは2大会連続で銅メダル。順位を1つあげた。レース後、「(クリフォードには)力は及ばなかったんですけど、ホッとしています」と、笑顔を見せた。

 

 トラック種目ではメダルゼロに終わった日本だが、ロード初日で2つのメダルを手にした。