シアトル・マリナーズのイチローは4日、敵地で行われたニューヨーク・ヤンキース戦でソロ本塁打を放ち、メジャー移籍後、7年連続となるシーズン200本安打を達成した。7年連続200安打は83〜89年のウエード・ボッグス(レッドソックスなど)以来、メジャー史上3人目。デビューからの7年連続は史上初の快挙となる。なお、歴代1位はウィリー・キーラー(オリオールズなど)が1894〜1901年に達成した8年連続。
 大台まで残り2本で試合を迎えたイチローは「1番・センター」で先発出場。初回の第1打席、ヤンキース先発のロジャー・クレメンスからライト前にヒットを放ち、王手をかける。
 続く3回の第2打席、カウント0−2からストライクを取りにきた143キロのストレートを叩いた。打球はライトスタンド前列に飛び込むソロホーマーになり、足踏みすることなく、一発で記録を達成した。その後もイチローはヒットを1本マークし、5打数3安打2打点の活躍をみせた。

 今季のイチローは4月からコンスタントにヒットを量産。6月には月間打率4割を超え、リーグの首位打者争いでも9月3日現在、マグリオ・オルドネス(タイガース)に5厘差の2位(.350)につけている。昨年は200安打を目前にして不振に陥ったが、今季は12試合早い136試合目での達成だった。

 試合もイチローの本塁打が勝ち越し打となり、マリナーズが7−1で快勝。連敗を9でストップした。ワイルドカード進出を争うライバルとの直接対決を制し、先行するヤンキースとのゲーム差を1に縮めた。

【イチロー成績】
 5打数3安打2打点
第1打席 右前安打
第2打席 右中間本塁打 1打点
第3打席 左前安打 1打点
第4打席 二ゴロ
第5打席 捕邪飛

<松坂、ワーストタイ7失点も14勝目>

 ボストン・レッドソックスの松坂大輔は同日、本拠地でのトロント・ブルージェイズ戦に先発登板した。松坂は5回まで1失点に抑えていたが、6回に突如乱れ、3ランを浴びるなど6失点。6回途中で今季ワーストタイとなる7点を奪われて降板する。
 しかし、打線が大量13得点をあげて右腕を援護し、14勝目(11敗)をマークした。ルーキーでの14勝は日本人メジャーリーガーとしては01年の石井一久(ドジャース、現ヤクルト)に並び、最多タイ記録。

 試合はブルージェイズの反撃を岡島秀樹らレッドソックスのブルペン陣がしのぎ、13−11で打撃戦を制した。先週、2位・ヤンキースとの3連戦をスイープ(3タテ)されたものの、3連勝でその差を再び7ゲームに広げている。内容は決して褒められたものではないが、背番号18の約1ヶ月ぶりの白星でレッドソックスは12年ぶりの地区優勝に大きく前進した。

 ローウェル、3ラン含む4打点
トロント・ブルージェイズ 10 = 100008100
ボストン・レッドソックス 13 = 30250300×
勝利投手 松坂(14勝11敗)
敗戦投手 リッチ(5勝7敗)
セーブ   パペルボン(0勝2敗32S)
本塁打   (ブ)グラース19号3ラン
       (レ)ローウェル18号3ラン
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