創価大学で共に汗した縁は消えない。互いの頑張りが励みになる。 ~創価大野球部OB八木智哉氏&高口隆行氏&梅田浩氏インタビュー~

facebook icon twitter icon

 同時期にプロ野球界で活躍し、今も野球に携わる創価大学32期生の八木智哉さん、高口隆行さん、梅田浩さん。母校・創価大学で当HP編集長・二宮清純とともに、それぞれの野球人生を振り返る。

 

二宮清純: 昨年、創部50周年を迎えた創価大硬式野球部にあって、3人同時にプロ入りしたのは皆さんが初めてです。そこで今回は、この連載で初めてゲストに3名を迎えてお話を進めていきたいと思います。まず、八木さんは現在、中日のスカウトとして活躍されています。今年のドラフトでは大学の後輩である立石正広選手がドラフト1位候補と言われていますが、中日も1位で狙っているのでしょうか。

八木智哉 いや、それはどうでしょうか(笑)。あくまで、井上一樹監督がどのようなニーズを持っているかによると思います。いずれにしても、1位指名される選手であることは間違いないですね。

 

二宮: スカウトの目から見て、どのあたりが優れているのでしょう?

八木: 右バッターであそこまで長打を打てるのは魅力ですし、肩もいいし足もある。まだ伸び代がある感じもするので、やはり今年のドラフトではトップクラスの評価だと思います。

 

二宮: 実際、2年春のリーグ戦で打率5割、5本塁打、14打点で3冠王に輝くなど、ここまで素晴らしい成績を残しています。高校時代から注目されていたのでしょうか。

高口隆行: 高校は山口県の高川学園ですが、そこまで目立つ選手ではなかったようです。

 

二宮: そうすると、大学に入って伸びたということですね。コーチである高口さんの教えが良かったわけだ。

高口: いやいや、そんなことはありません(笑)。ただ、体が大きくなったことが1つと、バッティングではコンタクト率が上がったことが大きい。ただ強く振ればいいというところからスタートしたのを、「率を求めなさい」と指導する中で、自分なり工夫を重ねて(バットに)当てる技術を高めていったと思います。

 

二宮: 守りは、どこが得意なのですか。

高口: 入部してきた時はサードでしたが、私が担当してからはファースト、昨年がサード、今年からセカンドになりました。見た感じでは、サードよりセカンドのほうが距離を取れる分ボールへの入り方が良くなってきて、対応力は高まっていると思います。

 

二宮: 皆さんの高校時代についてお聞きします。梅田さんは高校野球の名門、愛媛の松山商業の出身です。甲子園はどこまで行きましたか。

梅田浩: 3年夏にベスト4まで行き、近江高校(滋賀県)に敗れました。

 

二宮: ああ、2001年ですね。あの時は松山商業が優勝するのではないかとの声も多かった。確か松山商業はそれ以来、甲子園には出場できていませんよね?

梅田: そうなんです。今年の夏も、残念ながら愛媛大会の決勝で済美高校に敗れ出場を逃しました。

 

二宮: 延長10回タイブレークまでもつれての負けですから、悔しかったでしょうね。高口さんは東京の創価高校出身ですが、甲子園出場は?

高口: 2年の春に出場しましたが、1回戦で佐賀商業に負けました。

 

二宮: 日本航空高校(山梨県)出身の八木さんはどうですか。

八木: 3年夏に出場しましたが、3回戦で日大三高(東京都)に負けました。

 

二宮: つまり皆さん甲子園の出場経験があるわけですから、創価大学に入学した時点でお互いの名前くらいは知っていたんでしょう。

全員: いえ、全く知らなかったです(笑)。

 

二宮: でも、これだけの選手がそろっていたらレベルが高かったんじゃないですか。

高口: 当時の岸雅司監督は、大いに期待してくださっていましたね。関西創価高校(大阪府)で甲子園を沸かせた野間口貴彦(大学1年で中退し、社会人野球のシダックスを経て巨人に入団)も同期で、「野間口・八木の2枚看板で日本一が取れる」と、周りからもよく言われていました。

 

二宮: 野間口さんもいたんですね。彼は右投げでしたから、八木さんとの左右の2本柱。そりゃ期待するでしょうね。結局、リーグ戦は何回優勝しましたか。

高口: 2年生の春(2位)以外はすべて優勝しているので、8シーズン中7回リーグ優勝できました。

 

二宮: 圧倒的な強さですね。そうなると目標はやはり全日本大学野球選手権と明治神宮野球大会になると思いますが、そこでの最高成績は?

高口: 05年の大学選手権のベスト4です。

 

二宮: そうですか。手元の資料を見ると、この時に八木さんは49奪三振という大会新記録を作り、特別賞を受賞されていますね。

八木: 完全に“ゾーン”に入っていました。誰が相手でも三振を取れるという感じでしたね。

 

二宮: 梅田さんや高口さんから見て、八木さんの投球はどうでしたか。

梅田: 私はキャッチャーで彼のボールを受けていました。真っすぐで空振りが取れるし、追い込んだ後にスプリットやスライダーでも三振が取れるので、攻略の幅が広かったですね。

 

二宮: ストレートの球速は?

八木: 147kmがMAXでしたが、アベレージは130km後半から142kmぐらいです。バッターがどう感じたかは分かりませんが、スピン量は多かったと思います。

 

二宮: 高口さんは、守っていてどうでしたか。

高口: ショートからはボールの軌道がよく見えます。八木の投げるボールの軌道とバッターのスイングの軌道がなかなか合わなかった。特に右バッターは、インコースに投げるとほとんどバットに当たっていませんでした。

 

二宮: 2005年度のドラフトでは、八木さんと高口さんが日本ハム、梅田さんは巨人から指名を受けました。やはり、名前が呼ばれるまでは緊張しましたか。

梅田: 八木は希望枠でしたし、高口は6巡目で指名され、最後に私が残りました。「このまま呼ばれなかったらどんな顔すればいいんだろう……」と、最後の方はそのことばかり考えていました(苦笑)。

 

(詳しいインタビューは9月1日発売の『第三文明』2025年10月号をぜひご覧ください)

 

八木智哉(やぎ・ともや)プロフィール>

1983年11月7日、神奈川県横浜市出身。投手。左投左打。日本航空高校(山梨県)3年の夏に甲子園に出場。創価大学では通算35勝。4年時の全日本大学野球選手権では、49奪三振の大会新記録を樹立した。2005年度ドラフト会議で日本ハムに希望入団枠で入団。06年シーズンでは先発の柱として12勝を挙げる活躍を見せ、新人王に輝いた。その後、13年からオリックス、15年から中日でプレーし、17年に現役を引退。現在は、中日のスカウトとして活躍中。

 

高口隆行(たかぐち・たかゆき)プロフィール>

1983年8月23日、東京都江戸川区出身。内野手。右投右打。創価高校(東京都)2年の春に甲子園に出場。創価大学では2年時からレギュラーとなり、東京新大学リーグのベストナインに選ばれるなど活躍した。2005年度ドラフト会議で日本ハムから6位指名を受けて入団。11年からロッテ、13年から巨人でプレーし、同年に現役を引退。日本ハムのスカウトやオリックス2軍内野守備走塁コーチなどを歴任し、23年に創価大学硬式野球部コーチに就任。

 

梅田浩(うめだ・ひろし)プロフィール>

1983年10月25日、愛媛県松山市出身。捕手、外野手。右投右打。松山商業高校(愛媛県)3年の夏に甲子園に出場してベスト4。創価大学では東京新大学リーグで打点王(2005年秋)に輝くなど活躍した。05年度ドラフト会議で巨人から8位指名を受けて入団。捕手・外野手として08年までプレーした。引退後の13年から、東京ドームシティ内の屋内型スポーツ施設「スポドリ!」の「東京ドーム野球塾」で塾長を務めている。

facebook icon twitter icon

株式会社第三文明社

公式サイトcopy icon

月刊誌「第三文明」で2010年1月号より好評連載中の「対論×勝利学」は、 二宮清純が一流アスリートや指導者などを迎え、勝利への戦略や戦術について迫るものです。 現場の第一線で活躍する人々をゲストに招くこともあります。 当コーナーでは最新号の発売に先立ち、インタビューの中の“とっておきの話”をご紹介いたします。

Back to TOP TOP