百年構想リーグ開幕へ。W杯メンバー争いの注目選手は

facebook icon twitter icon

 ハーフシーズンとなるJリーグの「百年構想リーグ」があす6日に開幕する。秋春制移行に伴う特別シーズン。J1は東西10クラブずつ2グループに分かれて「地域リーグラウンド」を行ない、「プレーオフラウンド」(東西同順位によるホーム&アウェイ方式)で順位を決定する。優勝チームはACLエリートの出場枠を得ることができる。J2・J3はセットになり、東西10クラブずつ4グループに分かれる「地域リーグラウンド」、こちらは各同順位によるノックアウト方式で順位を決める「プレーオフラウンド」となる。昇格、降格はない。

 

 最大の特徴となるのがPK戦の採用である。地域リーグラウンドにおいて90分間で勝敗が決しない場合は延長戦がなく、PK戦に入る。PK戦に勝てば勝ち点は「2」、負ければ「1」に。J1のプレーオフラウンドは2戦合計で90分間を終えて同点だった場合、延長戦でも勝敗が決しなければPK戦に移る。

 

 2026年は北中米ワールドカップイヤー。26人とされる登録メンバーのうち海外組が大半を占めることになるだろうが、国内組のメンバー争いも百年構想リーグの見どころの一つになる。

 

 特にGKは熾烈なサバイバルレースになる。左手骨折で離脱中の正GK、鈴木彩艶はパルマの練習に合流しており、復帰も近づいている。鈴木が不在だった昨年の11月シリーズは早川友基がガーナ代表戦、ボリビア代表戦ともに先発して無失点に抑えている。昨季鹿島アントラーズのリーグ制覇に大きく貢献し、リーグMVPを受賞するなどジャンプアップした1年となった。シュートストップの持ち味は代表でも発揮されており、安定感があるのも早川の特長である。

 

 国内組でもう一人外せないのが大迫敬介だ。11月シリーズは天皇杯準決勝と重なったために見送られたが、ケガ以外ではコンスタントに選ばれてきた。9月のアメリカ代表戦でも出場しており、立場的には鈴木に次ぐ“第2GK”のポジションにあると言っていい。大迫と言えば23年9月にドイツ代表にアウェイで4-1と〝返り討ち〟にしたゲームを思い出す。試合の入りこそビルドアップで苦しんでいたが、堂々としたプレーで守備に落ち着きをもたらした。

 

 復帰する鈴木がどれほどパフォーマンスを戻してくるかだが、早川、大迫が正GKの座に迫ってくる可能性がある。百年構想リーグではPK戦の機会が増えることもプラスに働くに違いないだけに、彼らにとってはアピールするチャンスになる。日本は過去ラウンド16において2度、PK戦で敗れているため、「PK戦に強い」を印象づけておくことはプラスになる。

 

 鈴木、早川、大迫以外ではベルギー1部で現在2位につけるシントトロイデンの小久保玲央ブライアンが絶好調だ。11月シリーズに小久保とともに招集された野澤大志ブランドンを含め、直前までサバイバルレースが続くことになる。GK枠はおそらく「3」。百年構想リーグでは早川、大迫のアピール合戦から目が離せそうにない。

 

 フィールドプレーヤーでは5大会連続出場を目指す長友佑都をはじめ、前回のカタールワールドカップメンバーでセットプレーのキッカーとしても期待できる相馬勇紀、規格外のフィジカル能力を誇る望月ヘンリー海輝、短い出場時間でも多彩なパターンでゴールを奪える細谷真大、昨年11月シリーズにも招集されたロスオリンピック世代の佐藤龍之介あたりが、メンバー争いにおいて注目を集めそうだ。

 

 勢いを増しているのは佐藤だろう。先のU-23アジアカップでは優勝を成し遂げ、大会MVPに選ばれるとともに4ゴールを挙げて得点王にもなった。

 

 昨夏の東アジアE-1選手権では全3試合に出場して大会2連覇に一役買う活躍を見せたが、ゴールは奪えなかった。

 

「最初に(A代表に)呼ばれて以降、個で打開するところに意識してトライしているので、そこは成長できているのかなと思います。あのレベルのなかでも自分のプレーが出せているという感覚もありました。欲を言えば点を獲りたかったんですけど」

 

 大会後にインタビューした際もゴールへの思いを口にしていただけに、U-23アジアカップでは意識していたに違いない。19歳の伸び盛りであり、両サイド、シャドーと複数のポジションを高いレベルでこなせるのも売り。ファジアーノ岡山で守備力を磨いてきただけに、レンタルバックとなる所属元のFC東京でさらに飛躍していけば本大会メンバー入りの可能性も出てくる。

 

 ここに名前を挙げなかった選手が台頭してくることだって十分に考えられる。PK戦による完全決着方式、ワールドカップのメンバー争いなどなど、見どころ満載の百年構想リーグとなりそうだ。

facebook icon twitter icon
Back to TOP TOP