第347回 「奔流」 ~愛媛FC、シーズン序盤の戦い振り~

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 9月に入っても好調を維持し続けているJ3リーグの愛媛FC。9月2日(水)に行われたJリーグYBCルヴァンカップ1回戦ではブラウブリッツ秋田(J2)にスコア「1-0」で勝利。8月下旬にチームへ合流したばかりのFW林誠道選手の決勝ゴールや控えのGKとして日々、修練を続けている牧口一真選手の活躍など、今後の戦力増強に向け、期待を抱くことができた試合であった。

 

 中2日で迎えた明治安田J3第5節はギラヴァンツ北九州との対戦。試合開始7分、MF日野翔太選手からのグラウンダーのクロスを受けたFW田村翔太選手による先制ゴールが決まる。後半に入ると、約7カ月振りにリーグ戦に復帰したFW藤本佳希選手によるPKゴールなども飛び出し、最終スコア「4-2」で勝利。

 

 この結果により愛媛FCは(第5節・終了時点)J3の首位に浮上。ただ、9月14日(月)にアウェイで行われた第6節ではFC大阪と対戦し、スコア「1-2」で敗戦。首位陥落となってしまった。リーグ戦とカップ戦の連戦続きで、疲れも出てきているのか、コンディション調整が今後の課題なのかも知れない。

 

 9月19日(土)に行われた第7節ではカマタマーレ讃岐と対戦。前半24分、DF黒石貴哉選手からのフィードボールを受けた日野選手が敵陣内・右サイドを駆け上がり、敵ゴール前に向けアーリークロスを供給。ゴール前に走り込んだ田村選手がこのボールに合わせ、愛媛が先制。後半37分にはMF小酒井新大選手が追加点をゲット。その後、アディショナルタイムに讃岐のセットプレーから1点を返されるものの愛媛が逃げ切り、最終スコア「2-1」で勝利。愛媛FCが「北四国決戦」を制した。

 

 9月26日(土)にアウェイにて行われた第8節では、FC琉球と対戦。台風接近に伴う荒天の中、厳しい環境での試合を強いられた。それでも後半16分、自陣から細かくパスを繋ぎ、日野選手が敵陣内・左サイドをドリブル突破。そして敵ゴール前へとグラウンダーのクロスを供給。逆サイドから走り込んで来た田村選手が、このボールを捉え、ダイレクトにシュートを放つ。ボールは相手DFの足に当たり起動が変化しつつ、相手GKの反応を掻い潜り見事ゴール! 田村選手の2試合連続ゴールで愛媛が先制。しかし、後半アディショナルタイムに同点に追い着かれ、試合終了。最終スコア「1-1」で悔しい引き分けに終わった。

 

 ルヴァンカップ2回戦終了後、中3日で迎えたリーグ戦・第9節(10月3日開催)ではザスパ群馬と対戦。連戦の疲れを引き摺っているのか前半、群馬に先制を許す。反撃に向け、後半開始時に3人を入れ替え、攻撃的布陣へとシフトする大木武監督。すると後半5分、敵GKが弾いたボールを詰めていた日野選手が押し込みゴール。同点に追い着く。更に3分後、DF杉山耕二選手が相手選手からボールを奪取。その流れで敵ゴール前までボールが運ばれ、オーバーラップを仕掛けた杉山選手がシュートを放つが、ポストに弾かれゴールエリア内へと転がる。それでも詰めていた田村選手が落ち着いてゴールマウスへと流し込み、愛媛の逆転弾が決まる。(田村選手は3試合連続ゴールをマーク。)後半17分には、コーナーキックのセットプレーから林選手が押し込み、愛媛が追加点をゲット。林選手は愛媛FC加入後、リーグ戦での初ゴールである。その後、DF陣も踏ん張り、最終スコア「3-1」で試合終了。後半、怒涛の3ゴールで愛媛FCが逆転勝利をもぎ取った。

 

 後半の頭から3選手を交代するなど、大木監督の采配がズバリと的中した爽快な試合であった。

 

 愛媛FCは現在(第9節終了時点)「6勝2引き分け1敗(勝ち点20)」でリーグ戦・2位という好戦績。

 

 特筆すべきは、9試合で22得点(リーグ1位)という素晴らしい攻撃力。その中でも(第9節終了時点)チームトップ8得点のエースストライカー田村翔太選手の存在は大きい。独自のゴール臭覚を持っているようで、敵ゴール前でのポジション取りは秀逸な感じがする。相手チームからのマークが厳しくなる中、それでも結果を生み出す技量は素晴らしい。

 

 また、自らも得点(現在4得点)を決めつつ、数々の得点機を演出しているアシストランキングトップのMF日野翔太選手の活躍振りも素晴らしい。攻撃面がクローズアップされることが多いが、それだけではなく守備でも献身的な働き振りで、観ていると胸が熱くなる選手である。身長は167cmで小柄な体躯ではあるが、技術面だけでなくフィジカル面でも強さを発揮していて各局面での気持ちがこもったプレーからは感動すら覚える。

 

 その活躍が多くの方に認められ9月10日(木)、日野選手は2026/27明治安田JリーグKONAMI月間MVP(8月度)に選出された。愛媛FCサポーターとして嬉しく、とても誇らしくも思う。

 

 そんな攻撃面の中軸を担う田村選手と日野選手は、サポーターやファンからは「ダブル翔太」と呼ばれ、皆から愛されており、今やチームにとって欠かせない存在にもなっている。

 

 彼らの活躍等もあり、ホームゲームに於いては開幕から5連勝を達成した愛媛FC。観戦していて楽しく(客観的にも)面白い試合をしているので、地元・愛媛の皆さんには是非、スタジアムに足を運んで現地観戦していただきたい。

 

 

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