現地時間27日、水泳の世界選手権競泳5日目がハンガリー・ブダペストで行われた。男子200m個人メドレー決勝はリオデジャネイロ五輪同種目銀メダリストの萩野公介(ブリヂストン)は1分56秒01で2位だった。金メダルはチェース・カリシュ(アメリカ)が1分55秒56で獲得。銅メダルはワン・シュン(中国)が1分56秒28で手にした。瀬戸大也(ANA)は1分56秒97で5位に入った。

 

「力不足です」

 そう答える萩野は悔しさを隠しきれない様子だった。2大会ぶりに出場した世界水泳。リオ五輪と同じ輝きのメダルを手にしたが、納得はできなかった。

 

 予選は全体1位、準決勝は全体2位で通過した萩野。第5レーンで迎えた決勝は準決勝全体1位のカリシュの隣を泳いだ。2人のライバルである瀬戸は第2レーン。リオ五輪400m個人メドレーの金銀銅メダリストが集結した。

 

 まず飛び出したのは萩野だ。第1泳法のバタフライでトップに立ち、そして続く背泳ぎでリードを広げる。しかし、平泳ぎでカリシュに逆転を許した。ラスト50mの時点でトップのカリシュとは0秒74の2位。自由形での逆転を狙った。

 

 ラストスパートでカリシュに迫ったものの、0秒55届かなかった。世界水泳の200m個人メドレーでは2013年のロシア・カザン大会以来の銀メダルを手にした。前回のスペイン・バルセロナ大会はケガで欠場。リオ五輪後に手術をして3月に実戦復帰をした。それでも萩野は世界水泳での初優勝を追い求めていた。

 

「まだ終わってない。戦うだけ、やるだけ、やるだけだと思います」

 自分に言い聞かせるように話す萩野。残り種目でのリベンジを誓い、プールサイドを後にした。

 

(文/杉浦泰介)