日本サッカー協会は22日、オンラインでカタールW杯2022アジア最終予選2試合(中国代表戦1月27日、サウジアラビア代表戦2月1日、ともに埼玉スタジアム)のメンバーを発表した。怪我のためDF吉田麻也(サンプドリア)の招集が見送られ、DF谷口彰悟(川崎フロンターレ)が代表復帰を果たした。その他、今冬にスコットランドリーグ1部・セルティックに移籍したFW前田大然が選ばれた。

 

 今冬、スコットランドの名門クラブ・セルティックに移籍した前田を早くも森保一監督は招集した。前田は海を渡りまだ1試合しか消化していない。

 

 これまで森保監督は移籍直後の選手の代表招集には慎重な姿勢を見せていた。新たなクラブでのレギュラー争いなどを考慮してのものだった。森保監督は、前田の招集理由をこう語った。

 

「選手の状況を見て判断したい。誰かと比較はしないが、前田まだは1試合しかこなしていない。ですが、(セルティックのアンジェ・ポステコグルー監督は)前田のキャラクターやクオリティーが知っている中での移籍だった。それが今回の招集理由です。移籍直後、まだ監督が選手の特徴を知らず、日本人選手をどうやってチームにフィットさせようかなど考えが揺れているなら招集を見送ったと思う。しかし、もう前田のことを把握している監督、ということで招集した。クラブの監督が前田の特徴を把握していることが一番大きい」

 

 ポステコグルーは2018年から21年夏まで横浜F・マリノスで指揮を執っていた。一方前田は20年夏からこの冬まで横浜FMでプレー。教え子の引き抜きだったことから今回のタイミングでの代表招集に踏み切った。

 

 森保監督は会見で「前田に求めることは?」と水を向けられると「ゴールです」ときっぱりと答えた。

 

 昨年のJリーグ得点王であり、スコットランドリーグデビュー戦で早くもゴールネットを揺らした前田。日本代表の序列を崩す、わかりやすい結果を残せるか。韋駄天の活躍に期待したい。

 

(文/大木雄貴)

 

<中国戦、サウジアラビア戦メンバー>

GK

川島永嗣(ストラスブール)

権田修一(清水エスパルス)

シュミット・ダニエル

DF

長友佑都(FC東京)

酒井宏樹(浦和レッズ)

谷口彰悟(川崎フロンターレ)

山根来視(川崎フロンターレ)

植田直通(ニーム)

板倉滉(シャルケ04)

中山雄太(ズウォレ)

冨安健洋(ボローニャ)

MF/FW

大迫勇也(ヴィッセル神戸)

原口元気(ウニオン・ベルリン)

柴崎岳(レガネス)

遠藤航(シュツットガルト)

伊東純也(ゲンク)

浅野拓磨(ボーフム)

南野拓実(リバプール)

守田英正(サンタ・クララ)

前田大然(セルティック)

堂安律(PSV)

田中碧(デュッセルドルフ)

久保建英(マジョルカ)