(写真:プリンスリーグ第2節。大手前高松高校との対戦)

 依然として、新型コロナウイルス感染症の影響が学生スポーツの大会やイベントにも暗い影を落としている昨今。幸いにも今季(2022シーズン)の高円宮杯JFA U-18サッカープリンスリーグ四国は、通常のスケジュールで開催されることになった。昨シーズンは全試合無観客での開催だったが、今季は一部の会場にて(私たちサポーターも入場して応援できる)有観客での試合も運営されるようになり、徐々にではあるがプリンスリーグらしい普段の賑わいを取り戻しつつある。

 

 昨年末に行われた「高円宮杯JFAU-18サッカープレミアリーグ」参入プレーオフにおいてCブロック2位という悔しい結果となり、あと一歩のところで昇格を逃してしまった愛媛FC U-18。今季こそは、プレミアリーグ昇格を成し遂げたい。そのためには、プリンスリーグ四国を是が非でも制覇し、プレーオフへの出場権を手に入れなければならない。

 

 プリンスリーグ2022四国の開幕戦は4月2日(土)に行われ、愛媛FC U-18はアウェイにて高知高校と対戦。 試合序盤にMF大野晃政選手が先制ゴールを奪うなど、愛媛が試合を優位に進め、2-1で高知高校を下し、上々のスタートを飾った。

 

 4月9日(土)に行われた第2節では、大手前高松高校と対戦。立ち上がりから積極的な攻撃姿勢を見せる愛媛。前半29分、FW井上征哉選手のアシストからFW得居大真選手が先制ゴールを決める。後半41分にはDF小野成夢選手が追加点を奪い、2-0で勝利した。

 

 4月16日(土)には第3節が行われ、アウェイにて四国学院大学香川西高校と対戦。

 

 前半31分にDF占部天寿選手のゴールで愛媛が先制。追加点を奪いつつ、相手のシュート数を僅か2本に抑え、3-0で愛媛が完封勝利。

 

 第4節は4月23日(土)に行われ、アウェイにて徳島ヴォルティスユースと対戦。前半、相手に先制を許すも、後半8分の大野晃政選手の同点弾を皮切りに3得点を奪い返し、3-1で愛媛が逆転勝利を収めた。

 

(写真:プリンスリーグ第5節。新田高校との対戦)

 4月30日(土)に行われた第5節では、新田高校と対戦。試合開始直後、FW行友翔哉選手のアシスト受けMF川口蒼友選手が先制ゴールを決める。すると、そこから31本ものシュートを放つ等、愛媛が圧巻の攻撃力を見せ付け、合計10得点をマーク。(この日、川口選手は見事ハットトリックを達成。)10-0で愛媛が圧勝した。

 

 5月7日(土)には第6節が行われ、アウェイにて徳島北高校と対戦。

 

 前半5分の得居選手の先制ゴールや行友選手による追加点等、試合序盤の内に3得点した愛媛が試合をコントロールし続け、3-1で勝利。

 

 続く第7節は6月25日(土)に行われ、第6節終了時点、リーグ戦2位の徳島市立高校と対戦。前半5分に得居選手のゴールで愛媛が先制するも、前半30分に追い着かれてしまう。相手チームの2倍以上のシュートを放った愛媛だったが、スコアは動かず試合終了。1-1の引き分けに終わった。

 

 5月には、プリンスリーグと平行して「第46回 日本クラブユースサッカー選手権U-18大会」の四国大会が行われた。愛媛は「2勝1敗」で準優勝となり、惜しくも全国大会への切符は逃してしまったが、終わったことは仕方ないので、ここは気持ちを切り替えてプリンスリーグへと集中してもらいたい。

 

 プリンスリーグ開幕戦から6連勝と波に乗る愛媛FC U-18。第7節終了時点「6勝0敗1引き分け(勝ち点19)」で首位。第7節に引き分けたものの、リーグ戦では無敗を続けている。試合を通じ、選手たちのプレーからは『今年こそ優勝!』という強い気持ちも見えくるし、選手個々の成長も感じられ、今季の愛媛FC U-18チームの活躍には大いに期待している。

 

 愛媛FCの応援(サポーター)や支援(スポンサー)等で日頃、御世話になっている漫画家の小林有吾先生。シリーズ累計発行部数1100万部を突破した人気サッカー漫画「アオアシ」の原作者である。そのアニメ版であるTVアニメ「アオアシ」のテレビ放送も始まり俄然、注目を集めているJリーグユース(育成年代サッカー)の世界。

 

 愛媛FC U-18の選手達は、アオアシの主な舞台にもなっている「高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ」への昇格を目指して日々、研鑽を積んでいる。それは手が届きそうで、まだまだ遠くの存在である憧れの舞台。葦人達が待っている、その夢の舞台へ登り立つためにも、先ずは「プリンスリーグ優勝」なのである。

 

<松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール>

1967年5月14日、愛媛県松山市出身。愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。


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