EAFF E-1選手権2022決勝大会の日本代表対韓国代表戦が27日、豊田スタジアムで行われ、日本が3対0で勝利した。これにより日本は4年ぶりに同選手権を制した。試合は後半4分にMF相馬勇紀(名古屋グランパス)がヘディングで先制点を決めた。19分にはDF佐々木翔(サンフレッチェ広島)が、27分にはFW町野修斗(湘南ベルマーレ)が追加点を奪った。

 

 森保ジャパン、初タイトル獲得(豊田スタジアム)

日本代表 3-0 韓国代表

【得点】

[日] 相馬勇紀(49分)、佐々木翔(65分)、町野修斗(72分)

 

 日本は1勝1分け、韓国は2勝で迎えたこの一戦。日本がタイトルを奪取する条件は勝利のみ。森保一監督は初戦でも得点を記録した相馬や町野らをスタメンで起用した。そのふたりが大きな仕事をやってのけた。

 

 開始1分、町野がペナルティーエリア手前やや右から右足を振り抜く。弾丸のようなシュートは惜しくも相手GKに阻まれた。

 

 後半4分、MF藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)が右サイドからファーサイドに向けて美しい弧を描いたクロスを送る。これに相馬が頭で合わせ、日本が待望の先制点を奪った。

 

 2点目は相馬の左CKから生まれた。相馬が直接ゴール前にクロスを供給すると、ゴール中央で佐々木がうまく相手DFの前に入り込み、ヘディングでゴールネットを揺らした。

 

 勝負を決定づけた3点目は鮮やかな連係からだった。藤田がペナルティーエリア手前右サイドから縦パスを西村へ。西村は浮き球で右サイドを走るDF小池龍太(横浜F・マリノス)へ。小池は低いクロスをゴール前に送ると、町野が左足インサイドで押し込んだ。相手DFが全くついてこられない、美しい展開からのゴールだった。

 

 このまま日本は時計の針を進め、4大会ぶり2度目の優勝を果たした。オール国内組で臨んだE-1選手権。森保監督は試合後、「Jリーグ選手たちが自分たちの価値を示す、価値を上げようと目的をもって臨んだ。本当によくやってくれた」と語った。

 

 カタールワールドカップまで残りおよそ4カ月。E-1は国内組にとって事実上、最後のアピールの場である。今大会のメンバーからW杯に食い込むメンバーはいるのだろうか。それは相馬か、町野か、藤田か、もしくは他の選手なのか……。W杯本大会のメンバーに選ばれて初めて「価値が示せた」と言えるだろう。

 

(文/大木雄貴)