サッカー日本代表は23日、アメリカ代表とドイツ・デュッセルドルフで親善試合を行い、2対0で勝利した。日本は前半24分にMF鎌田大地(フランクフルト)が先制点を決めた。後半に途中出場したMF三笘薫(ブライトン)が43分に追加点を決めて、勝利した。

 

 4-2-3-1をテスト(デュッセルドルフ)

日本代表 2-0 アメリカ代表

【得点】

[日] 鎌田大地(24分)、三笘薫(88分)

 

 日本代表はこれまでの4-3-3から4-2-3-1にシステムを変更した。圧倒的にこれまでの戦いと違いがあったのはGKからのビルドアップを丁寧にしていた点だ。

 

 このサッカーをはっきりとチームとして志向するとなるとDF吉田麻也(シャルケ04)が当落線上になるのかもしれない。吉田は低い位置からのビルドアップの位置取りに難がある。パスをつないで剥がせる場面でもアバウトに前線に蹴ってしまうシーンがあるからだ。幸いにも、今回のアメリカのプレスの緩慢さに救われたと言っても過言ではない。

 

 森保一監督がこのサッカーの構造でW杯本番に向かうとなると、吉田のライバルは現在、怪我で離脱中のDF板倉滉(ボルシアMG)と次点でDF伊藤洋輝(シュツットガルト)、DF谷口彰悟(川崎フロンターレ)になるだろうか。

 

 後半開始と同時にGKシュミット・ダニエル(シントトロイデン)が出場した。このGKはビルドアップに定評がある。このタイミングでダニエルにチャンスを与えることが、GKから丁寧につなぐサッカーを志向したいという指揮官の思惑が垣間見える。

 

 森保監督がW杯本番でセンターバックとGKに跳ね返すことだけを求めるのか、奪ってからのポジションニングと判断の良さを求めるのかで選手選考と戦術が大きく変わるのかもしれない。

 

(文/大木雄貴)