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 昨季UEFAヨーロッパリーグ(EL)王者で、今季ブンデスリーガ1部で4位につけ、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)では決勝トーナメント進出を果たしたアイントラハト・フランクフルトがジャパンツアーを行っている。第1戦がさいたまスタジアムで16日に行われ、元日本代表MF長谷部誠の古巣・浦和レッズに2対4で敗れた。第2戦は19日、パナソニックスタジアム吹田でガンバ大阪と対戦する。

 

 フランクフルトは1899年創設の古豪で、これまで国内リーグ1回(前身のドイツ選手権)、DFBぽカール5回、EL2回(前身のUEFAカップ含む)優勝している。ブンデスリーガ創設クラブのひとつであり、DF/MFトーマス・ベルトルト、MFアンドレアス・メラーらドイツ代表を輩出してきた。日本に馴染みのあるクラブで、現在の長谷部、MF鎌田大地のほか、過去にFW高原直泰、MF稲本潤一、MF乾貴士が在籍した。

 

 今回の来日メンバーからカタールW杯の代表選手は外れている。日本代表の鎌田のほか、ドイツ代表のMFマリオ・ゲッツェとGKケビン・トラップ、デンマーク代表のMFイェスパー・リンドストローム、スイス代表のMFジブリル・ソウ、クロアチア代表のMFクリスティヤン・ヤキッチ。また今季リーグ戦で5ゴールのFWランダル・コロ・ムアニは一旦来日したものの、フランス代表に追加招集され、急遽カタール入りすることとなった。

 

 それでもキャプテンのMFセバスティアン・ローデ(ドイツ)、DFルカ・ペッレグリーニ(イタリア)、FWルーカス・アラリオ(アルゼンチン)、DFジェローム・オンゲネ(カメルーン)、MFティモシー・チャンドラー(アメリカ)と元代表選手がズラリ。ローデとペッレグリーニ、DFトゥータ、フランスのアンダー世代代表選出経験を持つDFエヴァン・ヌディカ、MFエリック・エビンベはバリバリのレギュラークラスだ。また活きのいい若手も来日しており、浦和戦で得点を決めたFWアナス・アラヴィは16歳、FWナチョ・フェリは18歳だ。若手にとっては、このツアーも貴重なアピールの場なのである。 

 

 負傷明けのため、後半29分からの途中出場となった長谷部は浦和のファンから温かい拍手で迎えられた。試合後の場内インタビューでは、こう語った。
「100%の状態ではなかったですけど、少しでもピッチに立てて皆さまの前でプレーできて良かった。ゴール裏からチャントが聞こえてきた。浦和サポーターの前でプレーできて非常にうれしかった」
 次戦は長谷部が浦和在籍時にリーグ優勝を争ったG大阪。大阪のファンがどう彼を迎えるのかにも注目だ。

 

 フランクフルトは直前のリーグ戦から、ほぼ中2日で迎えた浦和戦は来日してすぐの試合ということもあり、身体は重そうに映った。「今日の負けに関して、言い訳する気はない。全くいいサッカーできなかった。自分たちはブンデスリーガ代表として来ている」と長谷部。19日はEL王者の意地を見られるか。

 

BS11では、この試合を11月19日(土)13時55分からBS11+(ネット配信)にて生中継、同日20時からBS11にて放送します。

 

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(文/杉浦泰介)