第101回全国高校サッカー選手権大会決勝戦の岡山学芸館対東山(京都)の一戦が9日、国立競技場で行われ、3対1で岡山学芸館が勝利した。試合は前半25分に岡山学芸館がオウンゴールで先制した。前半終了間際にはMF真田蓮司のミドルで東山が追いつき試合を折り返した。しかし、後半7分、39分に岡山学芸館のMF木村匡吾がゴールを奪い、逃げ切った。同選手権で岡山県勢のVは、これが初となった。

 

 木村、大舞台で2ゴール(国立)

岡山学芸館 3-1 東山

【得点】

[岡] オウンゴール(25分)、木村匡吾(52分、86分)

[東] 真田蓮司(44分)

 

 試合開始からボール支配率を高める東山、中央を固めて守る岡山学芸館の展開となった。先制点は我慢の時間帯をしのいでいた後者の方だった。

 

 前半25分、右サイドを抜け出したFW今井拓人がGKとDFラインの間に低く速いクロスを入れると、カバーに入った東山のDF新谷陸斗がスライディングでクリアーを試みるものの、無情にもオウンゴール。岡山学芸館が先制に成功した。

 

 しかし、東山も黙っていない。44分、左サイド深くからFW北村圭司朗がマイナスのクロスを供給する。ペナルティーアーク付近から木村がインサイドで合わせると、ボールは右ポストを叩き、ゴールに吸い込まれた。ハーフタイム前に東山が追いつく、白熱した展開で試合を折り返した。

 

 7分、岡山学芸館が勝ち越す。左サイドの連係からDF井上斗嵩がクロスを入れると

木村がヘッドで合わせてゴールを決めた。木村の勢いは止まらなかった。39分には右サイドからのロングスローをペナルティーエリアファーサイドで待ち構え、右足ボレー。シュートは見事、ゴール右に決まり、試合にダメを押した。

 

 このまま岡山学芸館が逃げ切り、県勢初となる高校サッカー選手権優勝を果たした。

 

(文/大木雄貴)