カタールW杯決勝戦のアルゼンチン代表対フランス代表戦は18日(現地時間)、行われ、アルゼンチンがPK戦の末、勝利した。試合は前半にアルゼンチンが2点を先制した。だが、後半に入るとフランスが2点を奪った。延長後半3分にFWリオネル・メッシが、13分にFWキリアン・エムバペが決めて、3対3の延長戦に。PK戦の末、4対2でアルゼンチンが36年ぶり3度目の世界一に輝いた。

 

 メッシ、悲願達成(ルサイル)

アルゼンチン代表 3-3 フランス代表

(PK戦        4-2)

【得点】

[ア] リオネル・メッシ(23分、108分)、アンヘル・ディ・マリア(36分)

[フ] キリアン・エムバペ(80分、81分、118分)

 

 アルゼンチンの36年ぶりに優勝か、フランスの連覇か。両チームとも、10番が攻撃をけん引する試合展開となった。

 

 前半34分。アルゼンチンのFWアンヘル・ディ・マリアが先発起用の期待に応えた。左サイドから鋭い切り返しでペナルティーエリア内に侵入すると、FWウスマン・ベンデレのファウルを誘いPKを獲得。これをメッシが冷静にゴール右に決めてアルゼンチンが先制した。

 

 その2分後、アルゼンチンはメッシを起点に右サイドでリズムよくパスをつなぎ、DFラインの裏を取る。MFアレクシス・マックアリスターが抜け出すと左サイドを駆け上がるディ・マリアへラストパス。これをディ・マリアが左足インサイドでゴールに流し込み、アルゼンチンがリードを広げた。

 

 フランスも黙ってはいなかった。34分にはエムバペがPKを決める。その2分後にはエムバペがゴール前のワンツーから右足ボレー。これがゴールネットに見事突き刺さり、フランスが同点に追いついた。

 

 試合は延長戦に突入する。後半4分。メッシの前にボールがこぼれる。FWラウタロ・マルティネスがFWエンソ・フェルナンデスからのスルーパスをペナルティーエリア内右サイドで受けるとゴールニアサイドに強烈なシュートを放つ。GKウーゴ・ロリスが何とかはじくが、ボールのメッシの目の前にこぼれる。これをアルゼンチンの10番が押し込み、アルゼンチンが勝ち越した。

 

 しかし、まだ試合は終わらなかった。11分、エムバペが左サイドからゴールを狙う。これがブロックに入ったアルゼンチンのDFゴンサロ・モンティエルの右腕にあたり、レフェリーはPKを取った。これをエムバペが落ち着いてゴールに蹴り込み、試合はPK戦へともつれた。

 

 先攻のフランスは2人失敗したのに対し、アルゼンチンは4人きっちり成功。見事、アルゼンチンが36年ぶり3回目の世界一に輝いた。“神の子”メッシは35歳にして喉から手がでるほど欲しかったワールドカップ制覇を成し遂げた。

 

(文/大木雄貴)