3月5日、東京・代々木第二体育館で開催されるキックボクシングイベント『KNOCK OUT 2023 SUPER BOUT “BLAZE”』には、豪華ファイターが参戦する。同大会の一部カード及び出場選手の発表記者会見が先日、6月に閉鎖が決まっている東京・中野サンプラザで開かれた。

 

 まず、決定対戦カードは2つ。

▶フェザー級REDルール、3分×3R(延長1R)

小笠原瑛作(KOCK OUT-REDフェザー級王者/クロスポイント吉祥寺)vs.ロンナチャイ・トー・ラミンスター(2022年ムエタイMVP/タイ)

▶フェザー級王者BLACKルール、3分×3R(延長1R)

龍聖(KOCK OUT-BLACKフェザー級王者/NOPPADET GYM)vs.ヨーキッサダー・ユッタチョンブリー(タイ)

 

 次いで出場が決定したのは以下の11選手。

鈴木千裕(KOCK OUT-BLACKスーパー・ライト級王者/クロスポイント吉祥寺)

バズーカ巧樹(KOCK OUT-BLACKライト級王者/菅原道場)

心直(KOCK OUT-REDスーパー・フライ級王者/REON Fighting Sports Gym)

古木誠也(KOCK OUT-BLACKスーパー・バンタム級王者/G1 TEAM TAKAGI)

久井大夢(KOCK OUT-REDスーパー・フェザー級王者/EAM TAIMU)

クンタップ・チャロンチャイ(KOCK OUT-REDスーパー・ウェルター級王者/タイ)

木村“フィリップ”ミノル(前K-1スーパー・ウェルター級王者/ブラジル)

不可思(元RISEライト級王者/クロスポイント吉祥寺)

宇佐美秀メイソン(Battle Box)

渡部太基(TEAM TEPPEN)

渡慶次幸平(クロスポイント吉祥寺)

 

 ビッグマッチに相応しいゴージャスな顔ぶれだ。

 まずムエタイの現役バリバリ戦士、ロンナチャイの試合が日本で観られることが嬉しい。小笠原が、ヒジによる攻撃ありのREDルールでどこまで喰らいつけるかがテーマとなり、もしここで勝利できれば一気に日本キックボクシング界のエースに浮上する。

 

(写真:左から宇佐美秀メイソン、木村“フィリップ”ミノル、小笠原瑛作、鈴木千裕、宮田充プロデューサー、龍聖、バズーカ巧樹、不可思)

 現在キックボクシング13連勝中で「ポスト那須川天心」の呼び声が高い龍聖は、試練の一戦を迎える。ヨーキッサダーは、2019年3月にK-1のリングで武尊(フリー/当時・K-1ジム相模大野クレスト)と対戦し2ラウンドKO負けを喫しているが、ラジャダムナンスタジアム・フェザー級王座にも就いたことのある31歳の強者。

 

 だが、龍聖は自信に満ちた口調で言う。

「当たり前に勝ちます。相手をボコボコにして自分の強さだけを光らせる」

 武尊がKO勝ちをしている相手だけに、インパクトのある勝ち方を目指すのだろう。果たして、いかなる闘いを見せてくれるのか?

 

 また、RIZINを主戦場としMMA(総合格闘技)5連勝、キックボクシングも合わせれば6連勝中の鈴木千裕は約1年2カ月ぶりのKNOCK OUTのリング。昨年12月、『INOKI BOM-BA-YE×巌流島 in両国』に出場し勝利した木村“フィリップ”ミノルと宇佐美秀メイソンがKNOCK OUT初登場、話題に事欠かない。

 

 現役チャンピオン8人に加え、フレッシュな顔も加わり激闘は必至。3・5代々木『KNOCK OUT 2023 SUPER BOUT “BLAZE”』から目が離せない。

 今月中に記者会見第2弾が開かれ、全対戦カードが発表されることになる。楽しみに待ちたい。

 

<直近の注目格闘技イベント>

▶1月15日(日)、東京・後楽園ホール/「プロ修斗公式戦 2023 開幕戦」山本健斗デリカットvs.山本琢也ほか

▶1月21日(土)、東京・後楽園ホール/「Krush.145」ライト級タイトルマッチ、大沢文也vs.里見柚己ほか

▶1月22日(日)、東京・後楽園ホール/「Bigbang 統一への道 其の44」スーパー・バンタム級タイトルマッチ、一航vs.愛瑠斗ほか

▶1月22日(日)、大阪・176BOX/「GLADIATOR 020 in OSAKA」 フェザー級王座決定戦、 中川皓貴vs.チョ・ソンビンほか

▶1月28日(土)、東京・後楽園ホール/「RISE 164」スーパー・フェザー級タイトルマッチ、チャンヒョン・リーvs.常陸飛雄馬ほか

▶1月28日(土)、名古屋国際会議場イベントホール/プロボクシングIBF世界ライト・フライ級次期挑戦者決定戦、矢吹正道(緑)vs.ロナルド・チャコン(ベネズエラ)ほか

 

 

近藤隆夫(こんどう・たかお)

1967年1月26日、三重県松阪市出身。上智大学文学部在学中から専門誌の記者となる。タイ・インド他アジア諸国を1年余り放浪した後に格闘技専門誌をはじめスポーツ誌の編集長を歴任。91年から2年間、米国で生活。帰国後にスポーツジャーナリストとして独立。格闘技をはじめ野球、バスケットボール、自転車競技等々、幅広いフィールドで精力的に取材・執筆活動を展開する。テレビ、ラジオ等のスポーツ番組でもコメンテーターとして活躍中。著書には『グレイシー一族の真実 ~すべては敬愛するエリオのために~』(文春文庫PLUS)『情熱のサイドスロー ~小林繁物語~』(竹書房)『プロレスが死んだ日。』(集英社インターナショナル)『ジャッキー・ロビンソン ~人種差別をのりこえたメジャーリーガー~』『伝説のオリンピックランナー“いだてん”金栗四三』『柔道の父、体育の父 嘉納治五郎』(いずれも汐文社)ほか多数。

連絡先=SLAM JAM(03-3912-8857)


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