熱戦が続いているラグビーW杯フランス大会。日本代表の指揮を執るジェイミー・ジョセフヘッドコーチ(HC)は、結果に関係なく、大会後の退任が決まっている。

 

 

 後任は誰か? 最有力視されているのが現オーストラリア代表HCのエディー・ジョーンズである。

 

 言うまでもなく、南アフリカを破るなど3勝をあげた2015年イングランド大会での日本代表HC。強権的な指導で、一部の選手からは反発を買ったが、手腕はピカイチだ。

 

 社会人リーグ時代のサントリー(現・東京サントリーサンゴリアス)を直接、指導したのは1996年から97年にかけて。それ以降もテクニカル・アドバイザーとして強化の一端を担ってきた。

 

 2009年、イングランドのサラセンズの指揮を執っていた時、現日本ラグビーフットボール協会会長で、当時サントリーの強化本部長を務めていた土田雅人から「2人でチームを建て直したい」とのオファーを受け、GMとしてチームに復帰した。

 

 今も2人の関係は良好で、契約に向けた話し合いが進められていると見られている。

 

 ただしエディーは毀誉褒貶の激しい人物だけに、ラグビーサークルの中には、エディーに対し、快く思っていない人物も少なくない。その筆頭が元日本ラグビー協会会長の森喜朗だ。

 

 森によると、エディーの要望で、15年イングランド大会前に19年日本大会までの長期契約を結んだにも関わらず、15年大会で脚光を浴びると、態度を一変させ、「後ろ足で砂をかけるようにして出ていった」というのだ。19年大会までの契約を反故にして、イングランド代表の監督に就任したのは、多くの関係者が知るところだ。

 

 ジェイミーの後任が誰になるかはともかく、サッカーの代表監督なみの注目を集めるようになったのは、ラグビー人気が高まった証拠と見ていいだろう。

 

 ちなみに27年大会は、エディーが生まれ育ったオーストラリアで開催される。

 

<この原稿は『週刊大衆』2023年9月18日号に掲載された原稿です>

 


◎バックナンバーはこちらから