サッカー日本代表(FIFAランキング19位)は13日、デンカビッグスワンスタジアムでカナダ代表(同44位)と対戦し、4対1で勝利した。前半2分にME田中碧(デュッセルドルフ)のミドルシュートなどで日本が3対0で試合を折り返した。後半4分に再び田中が得点。無失点で終えたかったが、終了間際に1失点を喫した。

 

 南野がトップ下で先発(新潟)

日本代表 4-1 カナダ代表

【得点】

[日] 田中碧(2、49分)、オウンゴール(40分)、中村敬斗(42分)、

[カ] ジュニオール・ホイレット(89分)

 

 

 この日の日本のフォーメーションは4-2-3-1だった。DF冨安健洋(アーセナル)とコンビを組んだのはDF町田浩樹(ユニオン)だった。カタールW杯以降、日本代表の“鉄板コンビ”と言えば冨安とDF板倉滉(ボルシアMG)だ。DF谷口彰悟(アルラーヤン)を起用したり、町田を使うあたりに、森保一監督のセンターバックの層を厚くする意図を垣間見た。

 

 日本は幸先よく先制した。前半2分、田中がペナルティーエリア手前左サイドでセカンドボールを拾うと、右足を振り抜いた。グラウンダーのシュートは相手DFに当たり、コースが変わってゴールネットを揺らした。

 

 40分には左サイドを崩し、ペナルティーエリアの中は2対1と数的有利な状況をつくれていた。ひとりで対応していたカナダDFのオウンゴールにより日本がリードを広げた。その2分後、FW浅野拓磨(ボーフム)が得意の前線からの2度追いプレスでボールを奪い、ドリブルでボールを運ぶ。ペナルティーエリア付近で切り返し、エリア中央にいる中村へ。中村はDFひとりを振り切り、冷静に右足でゴール右隅に決めてみせた。

 

 後半の頭から森保監督はセンターバックの冨安をベンチに下げ、谷口をピッチに送り込み、町田とコンビを組ませた。

 

 4分、MF南野拓実(モナコ)、MF伊東純也(ランス)と相手ゴール前でボールが渡った。伊東は相手DFを嘲笑うように、ふわりと柔らかいパスを田中へ。オフサイドラインをかいくぐった田中は思い切りよく右足ボレーでゴールネットへシュートを突き刺した。

 

 このまま無失点で試合を終えたい日本だったが、自陣ゴール前でこぼれ球を拾われ押し込まれた。スコアは4対1と、1失点は喫したものの、最少失点でこの日の試合を締めくくった。

 

 来年1月にはカタールでアジアカップが開催される。この大会は日本サッカー協会に選手の拘束権がないため、ベストメンバーを招集できるかは未知数。だからこそ、町田と谷口のセンターバックコンビを前回のトルコ戦に続き使えたことは大きなプラス材料と見ていいだろう。

 

(文/大木雄貴)