サッカーWEリーグカップの決勝・サンフレッチェ広島レジーナ対アルビレックス新潟レディースの一戦が14日、等々力陸上競技場で行われ。試合は延長戦でも決着がつかずPK戦（４対２）でＳ広島Ｒがチーム初タイトルを獲得した。

 

　広島の中嶋、ドリブルで観客魅了（等々力）

サンフレッチェ広島レジーナ　０－０　アルビレックス新潟レディース

　　　　　　　　　　   （PK　４－２）

 

　アジア競技大会の決勝戦で先制点を決めるなど活躍したＳ広島Ｒの11番・左サイドハーフの中嶋淑乃がこの日も武器のドリブルで観客を魅了した。

 

　開始から５分。ペナルティーエリア内左サイドでボールを持つと、相手DFがふたりで対応してきても、果敢に仕掛けた。中嶋が左サイドでボールを持つと、新潟レディースは右サイドバックと右サイドハーフ、もしくは右サイドバックと右ボランチとふたりで止めにかかってきた。それでも、中嶋はバックパスで逃げなかった。

 

　試合後、中嶋はこう語った。

「今日はボールを持ったら強気で縦に仕掛けようと思っていた。最初の１枚は剥がせるとせいて、その後のカバーを、仲間を使って剥がすのか。もう１回自分で行くのかを考えながらプレーした」

 

　卓越したテクニックを活かしたドリブルを披露する中嶋のマークは日増しに強くなっている。それについては「相手は私に対して２枚で来てくれたら、他の味方が空くので、１枚は自分で剥がして次の1枚でフリーの味方を使えるように意識しています」。

 

　今後の課題は「決定的なパスの供給や、自分でシュートまで持っていくこと」

だと本人は言う。“WEリーグの三笘”と呼ばれるほど注目されるようになったドリブラーは、S広島Rの攻撃をリーグ戦でも牽引する。

 

（文／大木雄貴）