サッカーアジアカップ(カタール)のグループD第2節、日本代表(D組1位)対イラク代表(同2位)戦が19日、エデュケーション・シティ・スタジアムで行なわれ、1対2で日本が敗れた。前半5分とアディショナルタイムにFWアイマンにヘディングで叩きこまれた。日本は後半アディショナルタイムにMF遠藤航(リバプール)が左CKから頭で1点を返したものの、追いつくには至らなかった。

 

 PKと思いきやVARで取り消し(エデュケーション)

日本代表 1-2 イラク代表

【得点】

[イ] アイマン(5分、45+4分)

[日] 遠藤航(90+3分)

 

 

 開始5分、イラクに先制を許した。ピッチ中央からアイマンのヘディングを経由して左サイドのMFアハメド・アルハッジャージにボールが渡り、ペナルティーエリア内の深い位置にポジションを取るMFアリ・ジャシムへ。この要注意人物の17番がクロスを入れ、GK鈴木彩艶が弾くものの、これをアイマンにヘッドで押し込まれた。

 

 32分、日本に決定機が訪れる。MF久保建英(レアルソシエダ)が左サイドから相手DFラインの裏に抜け出すFW浅野拓磨(ボーフム)に見事なスルーパスを通す。ゴール中央には右サイドから快足を飛ばし、MF伊東純也(ランス)が飛び込む。しかし、ここであろうことか浅野は伊東へのパスではなく、シュートを選択。左足で放たれたシュートはゴールマウスから大きく逸れた。ゴール前に走り込む伊東に相手DFはついていけていなかった。0対1でビハインドの状況を考えれば、浅野はシュートではなくパスを選択すべきだったのではないか。

 

 前半アディショナルタイム、イラクはチャンスを逃さなかった。日本の右サイド、DF菅原由勢がタッチライン際でMFアハメド・アルハッジャージに振り切られる。クロスからファーサイドに勢いよく走り込んできたアイマンに再び頭で叩きこまれ、日本はリードを2点に広げられた。

 

 後半11分、左サイドにまわった伊東が敵陣深い位置までえぐり、グラウンダーのパスを選択。ゴール前につめる浅野がDFフセイン・アリハイダルに倒され、主審は笛を吹き、PKをとった。しかし、これはVARの介入により、主審は映像を確認。アリハイダルが浅野の足をひっかけるよりも先にボールに触れていたとジャッジされ、判定はノーファウルとなった。

 

 以降、森保一監督はFW上田綺世(フェイエノールト)、MF堂安律(フライブルク)ら攻撃的な選手を投入し、同点、逆転を目指すものの、アディショナルタイムに左CKから遠藤がヘディングで返した1点にとどまった。

 

 日本の次戦、24日にインドネシア代表と対戦する。

 

(文/大木雄貴)

 

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