第317回　「祝福」～J3リーグアウォーズと優勝パレード～

　愛媛FCファミリーの皆さんは、今年のお正月を良い気分で迎えることができたのではないだろうか。

　昨年の12月８日（金）、「2023 J3リーグアウォーズ」がオンラインにて開催された。嬉しいことに、2023シーズン・ベストイレブンには愛媛FCから、GK辻周吾選手、DF小川大空選手、DF森下怜哉選手、MF谷本駿介選手、MF茂木駿佑選手、FW松田力選手の６名が選出された。

　更に2023シーズン・MVP（年間最優秀選手賞）には、愛媛FCの絶対的エース・松田力選手が選ばれ、ダブル受賞を達成した。

　また、石丸清隆監督が2023シーズン・優勝監督賞を受賞。J3優勝に続き、愛媛FCにとっては新たな歴史が刻まれる特別な１日となった。

　MVPを受賞した松田選手は、2023シーズンにおいて13得点をマーク。チーム得点王である。伊予決戦（J3リーグ第35節、対FC今治戦）での決勝ゴールはサポーターの記憶に残る印象的なシーンであった。

　今では「リキ（松田選手）が決めれば、愛媛の勝利は間違いない。」と称される程、皆から信頼される存在でもある。彼の能力や努力が、Ｊリーグからも認められ、今回の受賞に至ったことは、私たちにとっても喜びを感じるし、とても誇らしい。

優勝パレードが、おこなわれた大街道商店街

　翌日の12月９日（土）には、愛媛FCのJ3優勝を祝し「優勝記念パレード」が松山市中央商店街（銀天街＆大街道）にて大々的におこなわれた。

　午前11時30分、銀天街アーケードの市駅側入口からパレードがスタート。愛媛FCの選手たち、監督やチームスタッフ、更には愛媛FC代表取締役の村上忠さんや取締役の村上茉利江さん、チームマスコット、愛媛FC応援ガールズ「WELIT」の皆さんも参加してアーケード内を練り歩いた。

　また、一部の選手や関係者は、人力車に乗せられ移動。この人力車は普段、道後温泉の観光用として使われているもので、この日のため俥夫さんたちもパレードに協力してくださったのである。そんな選手たちを祝福するため、およそ3000人のファンやサポーターたちが商店街へと詰め掛け、大変な賑わいとなった。

　私も選手たちを祝福するため「何かできないだろうか」と、愛媛FC事務局スタッフに事前相談。当日は、いつもの太鼓を持参し、集まった皆さんと一緒に基本コール（エヒーメ・エフシー！）の連呼でパレードを盛り立てた。

　パレードは30分くらい掛けて、銀天街から大街道アーケードへと移動。そして大街道内に設営されたゴール地点となる特設ステージへと到着した。

大街道アーケード内に設置されている愛媛ＦＣビッグフラッグ

　その後、ステージ上では選手たちのインタビューがおこなわれ、イベントの最後には松田選手がJ3チャンピオン・シャーレを掲げるパフォーマンスを実施。同時にサポ－ターと大観衆による「エヒーメ・エフシー！」コールの大合唱で優勝記念パレードを締め括った。

　また、この日の午後には「2023シーズンシートホルダーサンクスイベント」がニンジニアスタジアム（松山市上野町）にて行われ、ファンやサポーターが選手たちとのPK対決や13枚ババ抜き対決など、各種ゲームに挑んだり、サイン会では選手たちとの交流も楽しんだ。

　イベントの最後には、この日（12/9）に2024シーズンの続投が発表された石丸監督が、ファン・サポーターへ挨拶をおこなった。

「（今日の楽しいイベントでの）この笑顔を来シーズンは、このニンスタで、たくさん見せられるように、皆さんを含めて是非、チームに力を貸してもらいたいと思います」と更なる応援やシーズンシートの購入によるチームへの支援を呼び掛けた。

　午前と午後でのダブルイベントとなり、選手の皆さん、ファン・サポーターの皆さんも大忙しの１日ではあったが終始、祝福ムードが漂う中、皆が笑顔に包まれ幸福を感じることができた、ひと時であった。

　新たな戦いが始まる2024シーズン開幕まで１カ月を切る中、次への準備を整えつつも「J3優勝＆J2復帰」の歓喜と感動を今一度噛み締め、もう少しの間だけ、この多幸感に酔いしれていたい。

＜松本 晋司（まつもと しんじ）プロフィール＞

1967年５月14日、愛媛県松山市出身。愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja Torcida（ラランジャ・トルシーダ）」代表。2000年２月６日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO（アランチーノ）」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。