昨シーズン、プリンスリーグ2023四国において勝ち点1の差で(リーグ戦)3位という悔しい結果に終わった(2023シーズンの)愛媛FC U-18チーム。

 

 最終戦績は「13勝2敗3引き分け」で勝ち点42。勝ち点43をマークした1位と2位チームには、あと一歩及ばなかった。

 

今季のチーム初ゴール!田中碧選手のシュート

 決して例年のチームより力が劣っていたわけではなく、充分に優勝を狙えるチームだったと思う。2023シーズンの優勝チーム、徳島ヴォルティスユースとの対戦では、第8節(ホーム戦)に「2-0」で勝利。第17節(アウェイ戦)でも「3-0」で快勝。直接対決で連勝していることが、それを物語っている。

 

 しかし、シーズン序盤での(本来、勝てていたであろう)勿体無い引き分け試合(3試合)が後々まで響き、優勝を手にすることはできなかった。そんな悔しい思いを晴らすべく、今年こそは「高円宮杯JFA U-18サッカープリンスリーグ2024四国」で優勝を成し遂げたい。

 

 注目のプリンスリーグ2024四国は、4月6日(土)に開幕となった。初戦の相手は、昨シーズン準優勝の徳島市立高校。会場は愛フィールド梅津寺(松山市梅津寺町)。

 

 愛媛は立ち上がりから、敵陣で巧みにボールをキープした。良いリズムが創られていた。

 

 前半13分にMF森実昊選手のアシストからMF田中碧選手が先制ゴールを奪う! 

チームメイトと抱き合い、喜びを分かち合う田中選手!「ラララララララララララー!オオオオー・オオオオオオー!」サポーターによる歓喜のチャント(ゴルゴ)が会場に木霊する。

 

田中選手のゴールに歓喜するチームメイト

 その後も積極的な攻撃姿勢を見せる愛媛。前半のアディショナルタイムには森実選手からのボールを受けたMF浦添朝仁選手のミドルシュートが決まる! 素晴らしいゴールに再び歓喜が訪れる試合会場。

 

 前半を2点のリードで終えた愛媛FC U-18。このまま良い流れを継続できるかと思ったが、後半は一転して相手に押し込まれる時間が増えた。ピンチの場面もあったがGK⾕琉生選手を中心にDF陣も踏ん張り、相手に得点を許さない。一進一退の攻防が続いたものの、時間は過ぎ去りタイムアップ。「2-0」で愛媛FC U-18が開幕戦を白星で飾った。

 

 続く第2節は4月13日(土)に愛フィールド梅津寺にて行われた。対戦相手はカマタマーレ讃岐 U-18。

 

 前半28分、森実選手のゴールで愛媛が先制。前半41分にも、FW河添就仁選手のアシストから森実選手が追加点を奪う。その後も試合を優位に進める愛媛が後半アディショナルタイムに浦添選手のゴールで相手を突き放し「3-0」で快勝を収めた。

 

 4月20日(土)に行われた第3節では、大量得点で開幕2連勝中の大手前高松高校と対戦。

 

 前半6分にオウンゴールで相手に先制点を献上し、なかなかペースを掴めない愛媛。

相手選手のラフプレーにも苦しめられ、愛媛ベンチからもエキサイト気味に大きな声が飛ぶ。

 

田中選手のゴールに歓喜するチームメイト

 前半は1点ビハインドのまま終了。後半に入ると、相手を押し込む場面が増えた。選手たちも反撃に向けて気合がこもったプレーを見せてくれた。後半6分、河添選手のゴールが決まり同点に追い着く。後半から交代出場した河添選手が期待に応えた! その後もセットプレーから次々とチャンスをつくり出した。後半36分、DF島佑成選手のアシストを受けた河添選手逆転ゴールを決めた! 観客席で見守るベンチ外の選手たちに駆け寄り、喜びを爆発させる河添選手! サポーターによる歓喜のチャントが鳴り止まない!

 

 結局、このゴールが決勝点となり「2-1」で愛媛FC U-18が開幕3連勝を飾った。

 

 試合後、選手たちはサポーターの前に笑顔で挨拶に来てくれた。最後は勝利のラインダンスを一緒に踊って締め括った。

 

 今季、開幕3連勝は愛媛のみ。第3節終了時点、首位である。

 

 昨シーズン、悔しい思いをした先輩たちからバトンを受け継いだ後輩たちが今季のプリンスリーグ2024四国にて躍動している。

 

 今シーズンの愛媛FC U-18からは技術の部分だけではなく心の強さも感じられる。リーグ戦と並行して間もなくカップ戦も開幕となり、ハードなスケジュールが待ち受けてはいるが、若き戦士たちの更なる活躍と成長に期待したい。

 

 

<松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール>

1967年5月14日、愛媛県松山市出身。愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。


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