マイペースなルーキー政田夢乃「1打1打、ゴルフを楽しむ」 ~ゴルフ~

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 JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)ツアーのアース・モンダミンカップが20日から4日間、千葉・カメリアヒルズカントリークラブで開催される。賞金総額3億円、優勝賞金5400万円の国内屈指のトーナメントに昨年プロテストに合格したルーキー政田夢乃(なないろ生命)が挑む。

――昨年11月、プロテストに合格しました。ルーキーイヤーは、ここまでレギュラーツアーのリゾートトラストレディス、ヨネックスレディスに出場しています。

政田夢乃: 試合自体はレギュラーツアーもステップアップツアーも楽しくて、ゴルフ自体を楽しんでいる感じです。

 

――ツアープロは大会が続きますので、移動時間を含めスケジュールが大変でしょう?

政田: 去年から、出られる試合にはなるべくエントリーして、スケジュールを詰め込みました。もちろんプロを見据えてのことでした。私はラウンドをしていた方が、調子が良いタイプ。もちろん各会場への移動は大変ですが、プレーする分には疲れよりも楽しいという気持ちが勝つんです。

 

――成績が出なかったとしても?

政田: うまくいかなかったとしても、それを乗り越えた時が楽しいんです。スコアが良ければもちろんですが、1打のショットがうまくいくだけでもうれしい。それくらい1打1打、ゴルフを楽しんでいます。

 

――昨年はマイナビネクストヒロインゴルフツアー(アマチュア資格を持たず、JLPGAツアーメンバーでない将来有望な若手女子ゴルファーが出場できる賞金大会)で4勝し、年間女王にも輝きました。11月にはプロテストに合格。好調の理由は?

政田: 一昨年のプロテストは最終テスト最終日に強風でスコアを崩し、合格ラインに2打足りませんでした。その年のオフに風対策のショット練習を積み、コース戦略も見直しました。その成果がマイナビの初戦に表れた。風が強い中でもスコアを落とさず優勝できたことが自信につながったと思っています。

 

――第1回リランキング(シード権を持たない選手を対象に、出場優先順位をシーズン中に見直すシステム)で30位以内に入り、後半戦の出場権を確保しました。そのスタートとなるアース・モンダミンカップは国内ツアー屈指の賞金額を誇るトーナメント。この結果が第2回リランキングにも大きく影響してきますね。

政田: 実は私、リランキングのこともアース・モンダミンカップの賞金が高いことも知らなかったんです。リゾートトラストレディスで8位タイに入ってから、リランキングについて知りました。そういうタイプだからあまり試合で緊張しないのかもしれません。

 

――アース・モンダミンカップの会場、カメリアヒルズカントリークラブでプレーしたことは?

政田: あります。このコースは、2019年にマイナビネクストヒロインツアーで初優勝した場所です。当然、JLPGAのレギュラーツアーとマイナビのツアーでコースセッティングは変わります。特にグリーンやラフの芝の長さは違うと思うので、そこにうまく対応しながら、まずは予選通過を目指して少しでも上位にいけるよう頑張りたいです。

 

「ボギーの後も引きずらない」

 

――アース・モンダミンカップは大会直前の繰り上がりにより、急遽出場となった過去2戦(リゾートトラストレディス、ヨネックスレディス)と違い、選考会(主催者推薦選考会)を突破しての出場です。

政田: うーん、気持ちの面では一緒ですね。あまり試合でプレッシャーを感じるタイプではないんです。

 

――他のインタビューでも「緊張しない」「マイペース」だとおっしゃっていますね。

政田: マイペースなのは昔からですね。TV番組でトークする時は緊張しますが、ゴルフに関して緊張したのは昨年のプロテスト最終日だけです。

 

――自身の強みは?

政田: アイアンショットが得意です。100yard以内のショットには自信を持っています。

 

――現状の課題は?

政田: ドライバーの飛距離です。現在、平均230~240yard。あと10~20yard伸びれば、アイアンを使える機会が増え、自分の得意なショットを生かせるはずです。

 

――ゴルフはメンタルスポーツとよく言われます。ショットの精度が悪い時、イライラしてしまうと悪循環に陥ってしまう。気持ちの切り替えは?

政田: 自分では得意と思っていないんですが、周りからは「切り替えが速いね」と言われます。ボギーを打っても引きずらない。それは次のことを考えていることが多いからです。常に“次はどうしたら良くなるんだろう”と考えています。

 

――リゾートトラストレディスの最終日では、バウンスバック(ボギー以下を叩いた直後のホールでバーディー以上を挙げること)が3度ありました。

政田: それも人に言われて、自分のスコアカードを確認して気がつきました。1ホール1ホールに集中できているから、ボギーの後も引きずらないのかもしれません。

 

――今季の目標は?

政田: まずはステップアップツアー、レギュラーツアーの両方で1勝することが目標です。

 

――最後にゴルファーとしての理想像は?

政田: 私のゴルフを見て、楽しんでもらえたり、“ゴルフを始めたい”と思ってもらえるような選手になりたいです。ジュニアゴルファーを含め、いろいろな人が憧れる存在になりたい。1人でも応援してくださる方が増えればうれしいので、それを励みにこれからも頑張ります!

 

政田夢乃(まさだ・ゆめの)プロフィール>

2000年7月28日、北海道生まれ。なないろ生命所属。父親の影響で3歳からゴルフを始める。北海学園札幌高校2年時に全国高等学校ゴルフ選手権で優勝。2021年のマイナビネクストヒロインゴルフツアー第6戦で初優勝。23年は同ツアーでシーズン4勝を挙げた。同年のJLPGA(日本女子プロゴルフ協会)プロテストに自身5度目の受験で悲願の合格を果たした。5月のリゾートトラストレディスで合格後JLPGAツアーに初出場し、8位タイと健闘した。平均飛距離は230~240yard。得意クラブは9番アイアン。身長154cm。趣味はプロ野球観戦で、始球式を行うことが密かな目標。

 

(取材・構成/杉浦泰介、写真/本人提供)

 

BS11では「アース・モンダミンカップ2024」を2夜連続(22日、23日いずれも20時~)でダイジェスト放送します。

※悪天候による順延・中止の場合は大会1日目、2日目または2023年大会3日目、最終日の模様を放送いたします。

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