エディー・ジョーンズHC、夏のテストマッチシリーズ総括「方向性は間違っていない」
23日、日本ラグビーフットボール協会は都内で会見を開き、6〜7月の日本代表(ジャパン)活動を総括した。会見にはエディー・ジョーンズHCと、永友洋司チームディレクターが出席。1勝4敗に終わったマオリ・オールブラックスとの2試合を含むこの夏のテストマッチシリーズを振り返り、両者ともに「方向性は間違っていない」と語った。
この春、スタッフ入りした永友チームディレクターは5試合の結果を踏まえ、こう語る。
「勝利することが最大の目標だった。我々が望むべき結果ではなかったものの、2027年オーストラリアのW杯に向けて、エディーHC、コーチ陣はよくやってくれている。これからKPIを出して評価していかないといけないと思っていますが、エディーが目指すべき方向性は間違っていないと、私自身は評価しています」
ジョーンズHCも「厳しいスタートとなってしまったことは否めない」としながら「チームの方向性については前向きに捉えているし、時間が必要だと思っている。現在(選手の総キャップ)、200キャップあるが、そのうちの90近くはリーチマイケル。チームとしてまだ始まったばかり」と話した。イングランド代表から始まり、マオリ・オールブラックス2試合、ジョージア代表、イタリア代表に1勝4敗。若手起用に積極的なジョーンズHCらしきFB矢崎由高(早稲田大学2年)、HO原田衛(東芝ブレイブルーパス東京)らを代表デビューさせた。「 チームを変革するには、若い選手たちを育てる。そのためには時間と忍耐が必要です」とジョーンズHC。すぐに結果は出ない。若手がイングランド代表、マオリ・オールブラックス、イタリア代表らと戦いを経験できたことが大きいだろう。
8月23日からは「パシフィックネーションズカップ2024」に参加。ジャパンはカナダ代表とアメリカ代表と対戦し、日本で開催されるファイナルシリーズに進む。「目標は優勝すること。しかし、私たちが見たいのは、チームが進歩し続けること、日本チームのアイデンティティを持ってプレーし続けること」(ジョーンズHC)。秋にはニュージーランド代表、フランス代表、イングランド代表との対戦も控えている。
(文・写真/杉浦泰介)