日本は5発で白星発進 ~パリ五輪・サッカー男子~

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 開会式に先駆けてパリ五輪の競技が25日(日本時間)からスタートした(大会初日)。サッカー男子・U-23日本代表対同パラグアイ代表戦がボルドーで行なわれ、日本が5対0で勝利した。前半19分、MF三戸舜介(スパルタ)の得点で日本が先制した。25分、危険なプレーによりパラグアイのFWワイルダー・ビエラが退場した。後半18分、三戸が2点目を頭で押し込み、24分、MF山本理仁(シントトロイデン)が左足で蹴り込んだ。36分、42分には途中出場したFW藤尾翔太(FC町田ゼルビア)が2得点を奪い、日本が大勝した。日本は中2日で、同マリ代表と対戦する。D組U-23マリ代表対同イスラエル代表戦は1対1の引き分けに終わったため次節、日本はマリに勝利すれば最終節を残し、ノックアウトステージ進出が決定する。

 

 三戸は2G1Aの大活躍(ボルドー)

U-23日本代表 5-0 U-23パラグアイ代表

【得点】

[日本] 三戸舜介(19分、63分)、山本理仁(69分)、藤尾翔太(81分、87分)

 

 日本はパラグアイ、マリ、イスラエルと同じD組。上位2チームがノックアウトステージに進出する。

 

 パラグアイは厳しい南米予選を1位で勝ち上がってきた。しかし、五輪の初戦は雰囲気にのまれ、空回りし、自滅しているようにも映った。

 

 19分だった。MF藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)が自陣中央から左サイドのMF斉藤光毅(ロンメル)へ展開した。斉藤は浮き球のパスでタッチライン際をオーバーラップするDF大畑歩夢(浦和レッズ)へ通す。大畑はゴールラインぎりぎりのところからマイナスのクロスを供給した。ペナルティーエリアのニアサイドに顔を出した三戸が冷静に相手GKの位置を見極めて、ゴールニアサイド(左サイド)を射抜いた。

 

 パラグアイは焦りと苛立ちを見せていた。22分、MF平河悠(ブリストルシティ)が自陣でボールを受け、パスを回すと完全にアフターでのタックルをビエラから受けた。ビエラのスパイクの裏が平河の右足首を襲う危険なプレーだった。数分後、VARの介入により主審が映像を確認し、相手の10番はレッドカードにより退場となった。

 

 この後、GK小久保玲央ブライアン(シントトロイデン)らがうまく時間を使い、ハーフタイムに入った。

 

 18分、日本はパスワークで敵陣左サイドまでボールを運んだ。斉藤が相手DFを切れ味鋭いフェイトで剥がし、浮き球のクロス。ファーで待ち構えた三戸がヘディングで押し込み、この試合2点目を決めた。

 

 24分にはMF佐藤恵允(ブレーメン)が右サイドを突破。ゴール中央の三戸を経由し、山本がペナルティーアーク付近から得意の左足を一閃。シュートは相手DFの股下を抜け、ゴール右に突き刺さった。この得点で、明らかにパラグアイは戦意を失った。

 

 28分、勝負はほぼ決定付いたと判断した大岩剛監督は大きく動いた。山本、三戸、斉藤を下げ、MF川崎颯太(京都サンガF.C.)、荒木遼太郎(FC東京)、藤尾を投入した。

 

 すると、36分。敵陣右サイドからのFKをキッカーの荒木が絶妙のボールを供給した。これを藤尾が打点の高いヘッドでゴールネットを揺らした。試合終了間際にも、相手DFラインの裏に抜け出した藤尾が冷静に流し込み、ゴールラッシュを締めくくった。

 

 日本は中2日でマリ代表と対戦する。今年の3月の親善試合で対戦し、日本はマリに1対3で敗れている。過密日程の中、メンバーのやりくりや戦い方を含めて、大岩監督の手腕や選手の働きぶりに注目だ。

 

◆D組第1節終了時点の順位表

順位 チーム名 勝ち点 勝 分 負 得点 失点 得/失

1位 日本    3  1 0 5   0     5   5

2位 イスラエル 1  0 1 0   1  1   0

2位 マリ    1  0 1 0   1  1   0

4位 パラグアイ 0  0 0 1   0  5   -5

 

(文/大木雄貴)

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