女子57kg級・舟久保遥香&男子73kg級・橋本壮市、揃って銅 女子57kg級は日本生まれ日本育ちのカナダ代表・出口クリスタが悲願の金 ~パリ五輪・柔道~

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 日本時間30日、パリ五輪大会6日目、柔道は女子57kg級と男子73kg級が行われた。女子57kg級は舟久保遥香(三井住友海上)が銅メダル。金メダルは出口クリスタ(カナダ)、銀メダルはホ・ミミ(韓国)といずれも日本生まれ日本育ちの選手が輝いた。男子57kg級は今年の世界選手権優勝のヒダヤット・ヘイダロフ(アゼルバイジャン)が金メダル。日本の橋本壮市(パーク24)は銅メダルだった。

 

 女子57kg級は金銀銅を日本生まれ日本育ちの選手が手にした。1位の出口は長野県、2位のホ・ミミは東京都、3位の1人・舟久保は山梨県出身だ。決勝は山梨学院大卒で日本生命所属の出口と、早稲田大学4年のホ・ミミが対戦した。互いに指導2つ、ゴールデンスコアまでもつれた熱戦は、積極的に仕掛けているようにも見えたが、かけ逃げとジャッジされた。ホ・ミミの仕掛けに耐えた出口が我慢比べに勝利したと見ることもできるだろう。

 

 父親がカナダ人、母親が日本人の彼女は2017年1月に、カナダ代表への道を選んだ。7年前、大学4年時にその想いを聞いた。

「日本で生まれましたし、日本で育ったのですが、家の中ではカナダだった。寂しい思いもありますが、カナダ代表としてでも応援してくれる人は応援してくれます。その人たちの期待に応えられるようにカナダ代表でも頑張っていきたい」

 

 その後19年に世界選手権を制したものの、熾烈なカナダ代表争いに敗れ、東京五輪の出場を逃した。それでも23年の世界選手権を2度目の優勝、昨年も準優勝するなど確かに実力を付けてきた。世界ランキング1位で迎えたパリ五輪。カナダ柔道界初の金メダルを胸に飾ってみせた。

 

 準々決勝で地元フランスのサラ=レオニー・シシケに敗れた舟久保は、敗者復活戦で粘った。根比べに負けた相手が指導3つで試合終了。日本柔道100個目のメダルを獲得した。

 

(文/杉浦泰介)

 

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