IBLJは2007年シーズンの年間MVPとベストナイン、後期MVPを発表した。
 年間MVPは連覇を果たした香川オリーブガイナーズから最多勝利(15勝)と最多奪三振(159個)の2冠を獲得した松尾晃雅投手に決定。ベストナインには松尾投手はもちろん、後期MVPに選出された堂上隼人捕手(香川)、今年は4番打者として活躍した智勝遊撃手(香川)の2選手が2年連続で輝いた(智勝は06シーズンは二塁手で選出)。

▼徳島・深谷コーチが福岡へ、高知・森山コーチが徳島へ
 他のベストナインはルーキーながら首位打者(.334)のタイトルを獲得した比嘉将太二塁手(愛媛)など、全員が初受賞。昨年はベストナイン全10選手のうち6名がルーキーだったが、今季は比嘉と檜垣浩太三塁手(愛媛)の2選手のみ。逆に3年目の選手が4ポジションを占めた。チーム別では香川が最多で5名を選出。2位・愛媛が3名、3位・高知が2名だった。最下位の徳島は1名も選ばれず、3シーズン目で初めてベストナインを輩出できなかった。

<年間MVP> 
松尾 晃雅(香川、刈谷高−大阪教育大)
 30試合 15勝3敗 防御率1.72 159奪三振

(プロフィール)
 1981年11月10日、愛知県出身。右投右打。刈谷高を経て、大阪教育大時代は近畿学生野球リーグで敢闘賞を2度受賞した。四国アイランドリーグのトライアウトを受けてリーグ初年度の05年、香川に入団。1年目は主にクローザーとして2度の月間MVPに輝き、防御率1.30の好成績でタイトルを獲得した。2年目の06年も11勝をあげて防御率1.82。今季は血行障害の治療を行い、140キロ台後半の速球とスライダー、カーブにさらに磨きがかかった。8月にはリーグ最多となる4度目の月間MVPを受賞した。3年間のリーグでの通算成績は109試合、29勝7敗18S、防御率1.66。

<後期MVP> 
堂上 隼人(香川、武相高−横浜商大−日産自動車)
 後期成績 45試合 打率.340 4本塁打 23打点

(プロフィール)
 1982年3月12日、神奈川県出身。右投右打で背番号は27。強肩と強打がウリの大型捕手。横浜商大時代には阪神・鳥谷敬、ソフトバンク・馬原孝浩らと日米大学野球の日本代表にも選ばれ、03年のドラフト候補に挙がっていた。日産自動車を経て06年5月より香川オリーブガイナーズに途中入団。打率.327、11本塁打、45打点の成績で首位打者と本塁打の2冠に輝き、攻守にわたって後期V、チャンピオンシップ制覇に貢献した。今季も扇の要として君臨し、打率.322、7本塁打、50打点をマーク。先の独立リーグ・グランドチャンピオンシップでもMVPを獲得した。後期MVPは2年連続の受賞となる。

<ベストナイン>
【投手】
松尾 晃雅(香川)
【捕手】
堂上 隼人(香川)
【一塁手】
丈武(香川、山梨学院大付属高−江藤塾ベースボールアカデミー−三菱自動車岡崎−エルマイラ・パイオニアーズ)
 90試合 打率.321 13本塁打 55打点 29盗塁
【二塁手】  
比嘉 将太(愛媛、沖縄尚学高−西濃運輸)
 76試合 打率.334 2本塁打 42打点
【三塁手】  
檜垣 浩太(愛媛、今治西高−専修大)
 90試合 打率.309 6本塁打 51打点
【遊撃手】  
智勝(香川、桐光学園高−駒沢大)
 90試合 打率.317 3本塁打 42打点 33盗塁
【外野手】  
梶田 宙(高知、享栄高−愛知大)
 87試合 打率.293 3本塁打 29打点
【外野手】
大島 慎伍(愛媛、大阪学院大高−帝塚山大)
 80試合 打率.274 4本塁打 37打点
【外野手】
近藤 洋輔(香川、滝川高−大阪経済大−NOMOクラブ)
 88試合 打率.254 5本塁打 38打点
【指名打者】
古卿 大知(高知、柳ヶ浦高−中山硬式野球クラブ)
 75試合 打率.302 4本塁打 36打点

<徳島・深谷コーチが福岡へ、高知・森山コーチが徳島へ>

 IBLJは徳島の深谷亮司コーチが新規参入する福岡に移籍すると発表した。現在、福岡球団ではNPB出身者に監督・コーチ就任の打診を行っているが、深谷コーチが地元・福岡出身であること、九州共立大OBのため、大卒選手の獲得にもパイプ役として期待できる点などが評価され、徳島球団も移籍を了承した。
 また、徳島球団は後任として、今季限りでの高知退団が発表された森山一人コーチに就任を打診。合意に達したことも発表された。

<高知、独自のトライアウトを実施 ナイター照明設置の署名活動も>

 高知ファイティングドッグスは地元出身者に限って、独自に新規入団選手の採用を目的としたトライアウトを実施すると発表した。また来季より30名の登録選手とは別枠で練習生を採用する予定で、その選考も合わせて行われる。なお練習生契約を結んだ場合、練習への参加は可能だが、登録選手とは異なり、報酬の支払いや住居の提供はない。

 また、高知球団は11月より県内の球場にナイター照明の設置を求める署名活動を展開する。高知は47都道府県で唯一、ナイター照明設備つきの球場がなく、平日でも日中に試合を行ってきた。平日の観客動員はわずか平均200人強。入場料収入が試合開催にかかわる経費を大幅に下回る。「収益面だけみれば、試合を開催しないほうがプラス」(リーグ首脳)の現状で、観客増と飲食などの収入アップにはナイター開催可能な環境が必要との考えだ。高知球団では10万人の署名を目標に関係各所へ働きかけを行っていく。

 トライアウト開催概要
【開催日、場所】
12月15日(土)10時〜 高知市営球場(雨天の場合は多目的ドーム)

【応募資格】
・2008年4月1日時点の満年齢が17〜29歳までの男子(元NPB選手は年齢制限なし)。
・高知県出身または在住・在学・在職であること。もしくは高知県内の高校出身者であること。

【応募要項】
 1.市販の履歴書(写真を必ず添付のこと)、2.野球歴、身長、体重、セールスポイントを記入した別紙(書式自由)、3.返送先を記入し、80円切手を貼り付けた返信用封筒の3点を同封の上、12月10日必着で球団事務所までご送付ください。
 受付後、受験票と詳細案内を返信用封筒にて送付します。

【受験料】
 5,000円 (当日に持参、お弁当代含む)

【注意】
・トライアウトの前日までに、高校生は所属都道府県の高野連へ高校を通じて、大学生は所属大学野球連盟へ「プロ野球志望届」を提出してください。
 未提出の場合はトライアウトを受験できません。
・四国・九州アイランドリーグはプロ野球となるため、在籍、退団した場合、全日本大学野球連盟傘下の選手として試合出場することはできなくなります(社会人野球は可能です)。
・北信越BCリーグに所属していた選手は球団発行の退団証明書をお持ち下さい。
・11月下旬から各地で行われる四国・九州アイランドリーグ主催のトライアウトを受験した選手はその旨を申告してください。
・当日、報道関係者には氏名、出身校などのプロフィールを公開致しますので、ご了承ください。

【申込、問合先】
 高知ファイティングドッグス球団株式会社
〒780-0085 高知県高知市札場31−4
TEL 088-878-0775
 担当:平岡、池田、原口

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