以前、このコラムにて「愛媛FCとSCフライブルク(ブンデスリーガ2部)とのフレンドシップ協定締結」 についてお伝えした。愛媛FCは、この他にもサッカーを通じての教育や選手育成など、地域活性化の活動に対し、積極的に取り組もうとする姿勢を見せている。
 昨年3月、愛媛FCと愛媛女子短期大学が手を組み、女子サッカーチームの総合マネジメントを行うという協力提携を締結した。今年春には、愛媛女子短期大学に女子サッカー部を創設し、2011年には社会人チーム「愛媛FCレディース」を発足させ、将来は、日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)への昇格参戦を目指すという試みである。

 新しく創設されるAITAN(愛媛女子短期大学)サッカー部にて、監督として指揮を執るのは、2006年まで愛媛FCに在籍し、FWとして活躍していた川井健太氏。順調にいけば、愛媛FCから派遣される川井監督が育てた1期生が卒業する2011年に、「愛媛FCレディース」が発足する。つまり愛媛の地で育った選手たちが、このチームの中心になってくれることを願っているともとらえられる長期的計画なのだ。

 社会人チームを発足できたとしても「なでしこリーグ」への加盟は、決して容易なことではないと思うが、是非とも実現させてほしい。加盟にこぎつけ、リーグへの参戦を続けてディビジョン2からディビジョン1へと昇格を飾ることができたなら、将来、愛媛から「なでしこジャパン(サッカー女子日本代表)」の選手が生まれるかもしれない。

「なでしこジャパン」は、昨年の北京五輪でもベスト4に入る素晴らしい成績を収め、世界的にも注目されている存在なのだ。AITANでの取り組みを見事、成功へと導くことができるなら、その先には、愛媛から世界へと繋がる新たな道を見出せるのではないだろうか。
 愛媛FCによる地域活性化に向けた、更なる取り組みに、今後も期待したい。
 
 
 2月2日(月)、「鹿児島キャンプ壮行会」が、松山空港ターミナル内(憩いの広場)にて行われた。サポーターや支援者たちが、鹿児島キャンプへと出発する選手とスタッフを激励し、2009チーム・スローガン「E−spirit」が画かれたサポーター手作りの大横断幕が、チームへと贈呈された。

 イベント内では、私も太鼓を打ち鳴らし、出発する選手たちへと高らかに応援コールを送らせていただいた。終了後、望月一仁監督と握手を交わしたのだが、「ありがとう。いってきます!」と自信みなぎる表情で力強い言葉を返してくれた。

 贈呈された大横断幕は、キャンプ地(鹿児島県立北薩広域公園)のグラウンドに掲出され、選手たちを毎日見守ることになった。選手たちも、この横断幕のスローガンを目にしつつ、厳しいトレーニングに励んでくれたことと思う。鹿児島キャンプが終わった今、選手たちの心の奥に「E−spirit」が、しっかりと刻まれていることを信じたい。
 
 
 2月6日(金)には、2009シーズンのJ2リーグ戦日程が、Jリーグ事務局より正式に発表された。
 愛媛FCは、3月8日(日)の開幕戦(第1節)において水戸ホーリーホックと対戦することになった。試合会場は、ホームのニンジニアスタジアム。新シーズンにおける良いスタートを切るためにも、好ゲームを展開して、勝利という結果を得たいところだ。

 昨シーズン水戸とは3回対戦して、1勝1敗1引き分けと成績的には互角だった。そんな印象をも吹き飛ばすような圧勝を期待したい。私たちサポーターも集客活動に努め、当日はスタジアムをオレンジ色に染めて、選手たちを全力で後押ししたいと思っている。

 愛媛を愛する全ての方にお願いをしたい。「望月サッカー」集大成のシーズンとも言える今季の開幕戦へ、是非ともスタジアムへ足を運んでいただき、私たちと一緒に応援し、選手たちへ声援を送っていただきたい。
「スタジアムで、お会いしましょう! お待ちしております!!」 
  
【公式戦のお知らせ】
J2リーグ2009開幕戦(第1節)
 愛媛FC対水戸ホーリーホック
日時: 3月8日(日)13:30キックオフ
場所: ニンジニアスタジアム(愛媛県総合運動公園内)


松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール
1967年5月14日生まれ、愛媛県松山市出身。
愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。
◎バックナンバーはこちらから