31日、四国アイランドリーグと中日2軍の交流試合が徳島・アグリあなんスタジアムで行われた。リーグ選抜はマサキ(高知)のタイムリーなどで序盤に2点を先行したものの、6回に中日が一挙5点を奪って逆転。9回にも突き放され、リーグ選抜は2−8で敗れた。

 清水将、逆転の3点タイムリー
中日(2軍)        8 = 000005003
アイランドリーグ選抜  2 = 010100000 
[中] ○川井−清水昭−斉藤−石井
[四] 松尾(香)−山隈(高)−●梶本(愛)−浦川(愛)−橋本(香)−小林(徳)
本塁打  [中]春田ソロ、福田2ラン

 7月はNPBとの交流試合を8試合組み、ここまで3勝3分(1試合は雨天中止)。NPB挑戦月間の締めくくりにあたる試合、リーグ選抜は4月の福岡ソフトバンク(2軍)戦以来の黒星を喫した。

 前半はリーグ選抜ペースだった。先発の松尾晃雅(香川)は初回を三者三振でスタートする絶好の立ち上がり。2回はベテランの渡邉博幸にレフト線2塁打を許すが、後続をピシャリと抑えた。

 直後の2回裏、リーグ選抜も堂上隼人の2塁打で先制のチャンスをつかむ。1死3塁となって、7番・マサキの打球はショートを襲う。ショートがこれをはじき、三塁ランナーが生還(記録はエラー)。リーグ選抜が1点を先行した。
 さらに4回も無死満塁のチャンスでマサキがセンター前へタイムリー。2−0とリードを広げる。ただ、その後のチャンスで1本が出ず、攻撃は1点どまり。これが結果的に流れを変えた。

 6回、恐竜打線がリーグ選抜3番手の梶本達哉(愛媛)に襲い掛かる。1死から澤井道久がヒットとエラーで2塁に進むと高知・明徳義塾出身の森岡良介がレフトへ2塁打を放ち、中日が1点を返す。なおも渡邉がヒットでつなぎ、5番・上田佳範が四球を選んで、塁がすべて埋まった。
 2死となったものの、8番・清水将海がカウント2−1と追い込まれながら、左中間を破る。走者がすべて還り、中日が逆転に成功した。その後も1点を加え、この回一挙5点。チャンスを逃さない集中打でNPBの実力を示した。

 一方のリーグ選抜打線は5回以降、音なしに終わった。出した走者は振り逃げのひとりのみ。9回には徳島の守護神・小林憲幸が2本の本塁打を浴びて、試合を決められた。

 これで7月の対NPB交流試合は3勝3敗1分。結果からみれば、リーグ選抜の実力をアピールできたと言えるだろう。しかし、ソフトバンクの神内靖や、中日の石井裕也ら1軍を経験している投手の前に各バッターは沈黙させられた。打つほうでも中日・渡邉といった巧打者にはヒットを連ねられた。NPB2軍相手に通用しても、1軍で勝負できなければプロの世界は生き残れない。
 2軍と対等以上に戦った自信と、それでも1軍には通用しないという自覚――。選手たちにはこの両方をもって、残りシーズンを戦ってほしい。

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