東京国際映画祭2冠の話題作 柔道を題材にした映画『TATAMI』2月28日に全国公開

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 第36回東京国際映画祭で審査委員特別賞と最優秀女優賞の2冠を達成した話題作『TATAMI』が2月28日、新宿ピカデリーほかで全国劇場公開されます。この作品は2019年に日本武道館で開催された世界柔道選手権で実際に起こった事件をベースに映画化されました。女子柔道の世界選手権で、金メダルを目指すイラン代表のレイラ・ホセイニと同代表監督のマルヤム・ガンバリが、政府から敵対国であるイスラエルとの対戦を避けるために棄権を命じられ、選手と監督の苦悩や葛藤が描かれたストーリー。全編モノクロで描かれた臨場感溢れる柔道シーン、その裏側で繰り広げられるスリリングな駆け引きや人間ドラマなど見どころ満載の内容となっています。

 

『SKIN 短編』で第91回アカデミー賞短編実写映画賞を受賞したイスラエル出身のガイ・ナッティヴ氏と、『聖地には蜘蛛が巣を張る』で第75回カンヌ国際映画祭女優賞を受賞したイラン出身のザーラ・アミール氏が共同監督を務めました。またアミール氏は監督のほか、女優(マルヤム・ガンバリ役)、キャスティング・ディレクターの3役を担い、第36回東京国際映画祭コンペティション部門の最優秀女優賞に輝きました。

 

【監督ステートメント】
 ここ数十年、人々が実際に感じていることとは無関係に、イラン政府は国際的なイベントでイラン人とイスラエル人が対面しないようにあらゆる手段を講じてきた。それでも、私たちは道を見つけた。イスラエルのテルアビブや、イランのテヘランから2時間の距離にあるジョージアのトビリシで、自由を求めて命をかける勇敢なイラン人アスリートたちの物語を伝えるために、私たちは力を合わせた。イスラエルとイランのアーティストたちは、お互いに兄弟姉妹関係を見出し、芸術、美学、映画を共有する中で、多くの共通点があり、実はとても近い存在であったことに気づいていった。
 私たちは、芸術こそが雑音を切り裂く正義の声であると信じている。この映画で語ると決めたのは、システムや政府間の対立によって夢を諦めざるを得なかったり、時には祖国や愛する人の元を去らなければならなかったりした多くのアスリートやアーティストたちの物語だ。最終的には、人々の思いやりや協力が勝利するのだということを世界に示す映画を作ることができたと信じている。この芸術的で映画的な合作が、盲目的な憎しみや相互破壊の狂乱を超えて、未来を共に築こうとする、アーティストやアスリート、そしてすべての人々への尊敬の印を込めた贈り物となりますように。

――ガイ・ナッティヴ&ザーラ・アミール

>>公式サイトはこちら

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