ジャパン候補軍が優勝 〜ジャパンセブンズ〜

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 13日、7人制ラグビー(セブンズ)の男子の国内大会「なの花薬局ジャパンセブンズ2025」が東京・秩父宮ラグビー場で行われた。 リーグワンのNECグリーンロケッツ東葛をはじめ、社会人、大学、クラブの計10チームが参加した大会は、セブンズ日本代表候補で構成されたセブンズ・デベロップメント・スコッド(SDS)が優勝。大阪府警察が2位、グリーンロケッツが3位に入った。

 

 男子セブンズの日本一を決めるジャパンセブンズ。国内大会の優勝チームまたは成績上位チームやリーグワンからはグリーンロケッツが参戦。ジャパン絡みではSDS、セブンズシニアアカデミーも国内最終日にこれを組み込んでいる。代表チーム、クラブチーム、リーグワンチームと多様なカテゴリーがぶつかり合う大会だ。

 

 ジャパン候補で構成されるSDSにとっては、「通過点」と言っていい。昨年は若手中心のTIDでチームを2つ組んだが今年はSDSとセブンズシニアアカデミーとして参戦。SDSは津岡翔太郎、古賀由教、ケレビ ジョシュアのパリオリンピック組に大学生を加えた陣容で臨んだ。

 

 セブンズシニアアカデミーは初戦でグリーンロケッツに敗れたが、SDSはサムライセブン、帝京大学、大阪府警に3連勝(33―15、29―17、26―12)で優勝した。「勝たないとジャパンとして成り立たないという気持ちもあった」とキャプテンの津岡。SDSの指揮を執ったフィル・グリーニングHCも大会の位置付けを「合宿の最後の締めとして考えていた。というのも我々のターゲットはあくまでアジア(シリーズ)」と話した。津岡も「ハードワークして疲れた状態。アジア(シリーズ)をターゲットにしているので、ここは通過点です。そのくらいで勝てないとジャパンとして示しがつかない」と語った。

 

 実質2連覇というジャパン予備軍に対し、大阪府警は2年連続準優勝となった。キャプテンの廣田瞬は「リベンジして優勝するつもりで、関西セブンズの前から準備していたので昨年と同じ準優勝となって悔しい」と振り返った。
 
 それでも準決勝ではリーグワンのグリーンロケッツを破るなど、確かなインパクトを残した。2024-2025シーズンはトップウェストAで3位だった。「僕たちはリーグワンを目指している」(廣田)。リーグワンのチーム相手にどれだけ通用するのかを体感できた大会となった。「自分たちの力が通用するところもあった。来年もまたこの大会があったら、この大舞台に戻ってきてリベンジしたい」
 
 調整の場、挑戦の場、チームによって狙いや位置付けは様々だろう。レフリーにとっても貴重な経験の場である。池田韻(いけだ・ひびき)レフリーは「男子の国内トップピリカモシリ(ラグビーセブンズシリーズ)と国スポ(国民スポーツ大会)。こういうトーナメントがあることは、レフリーにとっても貴重で意義のある機会」と口にする。
 
 昨年の大会もレフリーを担当し、女子セブンズ国内最高峰の大会である太陽生命ウィメンズセブンズシリーズの笛も吹いている彼女に、男女の違いについても聞いてみた。
「スピード感は男子の方があります。一度抜け出したら大きくゲインするので、レフリーには単純にスプリント能力が必要になります。男子の場合、その突破から得点が生まれやすい。一方の女子は最後までわからないので、レフリーに求められる走行距離は男子の試合より長かったりするタフさがあります。またこの大会は普段、セブンズで戦っていないチームが出てくるので、そこをどうコントロールするか。女子のセブンズ大会にはないチャレンジングな面があります」
 
 2年連続の開催となった大会。この日は晴天に恵まれ、3858人の観客が集まった。試合のインターバル中には観客を飽きさせぬよう、“繋ぎ役”として、お笑い芸人が起用されていた。個人的には音楽をもっとガンガンに掛け、さらにフードや物販を充実させることで、スタジアム付近からお祭り的な要素を濃くしていいのではと感じた。入場料は無料である。その熱気に反応し、思わず足を向ける人もいるだろう。競技として魅せることも大事だが、それ以外の面で魅力的なコンテンツをつくることは、この大会を持続可能なものにしていくために必要なピースとなるはずだ。
 

(文・写真/杉浦泰介)

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