第334回 「漂着」~愛媛FCサポーターによるゴミ拾い活動~

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 愛媛FCのホームゲームでは、各試合に於いてマッチシティやマッチタウン等が設定されており、愛媛県内の各地域の方々には大変、御世話になっている。

 

 グループや組織の垣根を越え、愛媛FCサポーターやファンたちが集う「愛媛ゴール裏net」では日頃、ホームゲームの運営に、ご協力いただいている各地域の皆様へ御恩返しを行いたいと考え、今シーズンもスタジアムでの応援活動だけではなく、各所での清掃活動やボランティア活動等にも取り組んでいる。

 

 3月15日(土)には、愛媛県西宇和郡伊方町三机の須賀公園にて行われた「クリーン・キャンペーンin伊方」という海岸線での清掃イベントへ愛媛FCサポーター5名が参加。このイベントは「コスモエネルギーグループ」が主催するイベントで、サポーターの他にも企業関係者や高校生等の学校関係者、また各種団体や一般参加者など、総勢200名程が集い、海岸でのゴミ拾い活動を行った。

生憎の天候となった、三机海岸

 当日は朝から、冷たい雨が降り続ける生憎の天候。参加者は皆、雨合羽や防寒着などを着用し、砂浜や防波堤の周りのゴミを拾って回った。我々サポーターも愛媛FCグッズのオレンジ色のポンチョや合羽を羽織り、清掃活動に取り組んだ。

 

 浜辺では、海から打ち上げられたペットボトルやお菓子の包装紙、釣り糸やビニール袋などの海洋ゴミが目立つ。そんな中、一番多く拾い集めた海洋ゴミは、(断面・直径1.5センチ程の)筒状で長さ15~20センチ程のプラスチック。最初は“何だコレ!?”と思っていたが、同イベントに参加していた地元の高校生たちの説明によると「牡蠣(カキ)の養殖で使用するポリエチレン製のパイプ」だそうである。

 

 どうも牡蠣の養殖が盛んな広島県沿岸(広島湾)から愛媛県の海岸へ流れ着いた物らしい。

 

 長い歴史を持つ広島の牡蠣養殖。ポリエチレン製パイプの使用は20年以上前から問題視されており、今や瀬戸内海の漂流物(海洋ゴミ)の約10%が、このパイプなのだそう。

広島から流れ着いた牡蠣養殖用パイプ

 このゴミ問題解決に向け、海の中で生分解する素材で作られたパイプなども自治体や企業が開発中ではあるものの、実証実験の段階で、まだ市場全体には投入されていないという。

 

 なんとも悩ましい状況ではあるが、海洋資源保護のため、また牡蠣養殖の文化を絶やさないためにも、マイクロプラスチック削減に向け、早急の対策を、お願いしたいものだ。

 

 今回のイベントでは1時間弱の清掃作業ではあったが、参加者全員で拾い集めたゴミの総量は「1935リットル」という驚きの数(容量)であった。

 

 私個人としては、改めて海の環境問題についての知識を広め、色々と考える良い機会になったと感じている。

 

 6月14日(土)には、愛媛県松山市朝生田町の松山南環状線の歩道周辺にて清掃活動を行った。

 

 この日は、愛媛ゴール裏net主催の活動で、参加者は愛媛FCのユニフォームやオレンジ色のTシャツなどを身に纏ったサポーター7名。

 

 小雨が降る中、手袋や火ばさみ(トング)を使い、道端のゴミを拾っていく。幹線道路での清掃の際、やはり多く目に付くのは、タバコの吸い殻である。フィルター部分は雨水でアスファルト舗装面にくっついてしまっており、なかなか拾うのが困難。厄介なゴミである。

 

 また、歩道に面した植栽の根元にペットボトルや空き缶、弁当のプラスチック容器などが捨ててあるのを発見することが多々ある。わざわざ植栽の中にゴミを突っ込む手間を考えると、持って帰ったとしても労力的には変わらないだろうと思うのだが、ポイ捨てされる方のモラルが、どうも理解できない。

 

 今回もサポーター仲間と楽しく談笑しつつ1時間程度の作業を行い、レジ袋がいっぱいになる程のゴミを拾うことができた。

 

 街中にて、こういった「ゴミ拾い」という活動を行う中、ユニフォームを着用していることもあり、周辺の住人の方から話し掛けられることが、たまにある。自分たちが愛媛FCのサポーターであること、愛媛FCというクラブがどんな活動をしていて、チームにどんな選手がいて、いつどこで試合しているのかなど、いろいろな事柄についてお話しする機会もあり、地域の人々に向けて、愛媛FCのことをアピールできる良き機会にもなっている。

 

 今年は9月7日(日)、10月19日(日)、11月9(日)にも松山市内にてゴミ拾い活動を行う予定となっている。ご興味のある方は「愛媛ゴール裏net」のブログをチェックし、もし良かったらご参加いただきたい。

 

 長年取り組んできた愛媛FCサポーターによる清掃活動やボランティア活動。各地域への恩返しの思いと共に、アウェイから訪れる対戦相手のサポーターたちにも誇れるような、美しい愛媛のホームタウンの実現に向けた活動の一環でもある。

 

 その実現への道程は険しいものではあるが、多くの方々にご理解とご協力いただけるように今後も地道に歩んでいきたい。

 

<松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール>

1967年5月14日、愛媛県松山市出身。愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。

 

 

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