ロサンゼルス・ドジャースの黒田博樹は15日、本拠地でのピッツバーグ・パイレーツ戦で今季3度目の先発登板を果たした。黒田は6回3失点で勝ち投手の権利を持ってマウンドを降りたが、最終回に抑えの斎藤隆が逆転3ランを浴び、2勝目はならなかった。試合はパイレーツが6−4と逆転勝ちしている。
 公式戦では初めて本拠地ドジャースタジアムのマウンドに立った黒田。1回を三者凡退に抑える立ち上がりも、2回、2死1塁からホセ・ボーティスタに中に入ったボールをレフトスタンドに運ばれる。0−2。2ランで先制を許す。

 しかし、ドジャースは即座に1点を返し、5回には1死3塁のチャンスで黒田が打席に入る。カウント2−1から低めの球を引っ張ると、打球は3塁線を破るタイムリー2ベース。黒田はバットで貢献し、試合は振り出しに戻った。

 これで波に乗りたい黒田だったが、踏ん張りきれない。直後の6回、1死1塁から5番のハビエル・ネイディにセンターオーバーの2塁打を打たれ、勝ち越し点を献上してしまう。

 だが、ドジャースはルーキー右腕をすぐに援護。その裏、連打であっさり同点に追いつくと、2死2塁からブレーク・デウィットがタイムリーを放ち、逆転に成功する。黒田はこの回、代打を出されて降板となったが、打線の粘りで一転、勝ち投手の権利を手にした。この日は6回を投げて7安打3失点の内容だった。

 試合は4−3と1点リードで最終回を迎え、クローザーの斎藤がマウンドへ。このまま抑えれば、黒田が勝ち投手で斎藤にセーブがつくという絶好の機会だ。ところが斎藤は2死1塁からヒットでピンチを広げ、1番ネート・マクロースへの2球目が高く浮いてしまう。マクロースが逃さず、これを叩くと白球はライトスタンドへ消えていった。チームの勝利も、黒田の勝ち星も消える逆転3ラン。痛恨の1球で、今季初めての救援失敗となった。斎藤は今季初黒星(1勝1敗1セーブ)を喫している。