日本、パラグアイに土壇場で追いつく ~キリンチャレンジカップ2025~
サッカー日本代表(FIFAランキング19位)対パラグアイ代表(同37位)の一戦が10日、パナソニックスタジアム吹田で行なわれ、2対2で引き分けた。前半21分、MFミゲル・アルミロンに先制点を奪われたものの日本は26分、FW小川航基(NEC)の右足ミドルで追いついた。しかし後半19分、MFディエゴ・ゴメスのヘディング弾で一時勝ち越されたが、アディショナルタイムにFW上田綺世(フェイエノールト)が頭で押し込んだ。
上田、希望した18番背負い結果出す(吹田)
日本代表 2-2パラグアイ代表
【得点】
[日] 小川航基(26分)、上田綺世(90+4分)
[パ] ミゲル・アルミロン(21分)、ディエゴ・ゴメス(64分)
8カ月後に迎える2026年北中米ワールドカップ。出場を決めている国同士の対戦となった。
先制したのはパラグアイだった。前半21分、DFグスタボ・ゴメスがセンターサークル付近からロングボールを日本ゴール前に供給。左サイドからゴール前に走り込んだMFアルミロンが反応。ピタリと左足でボールを止めると、ペナルティーエリア内右サイドから左足ボレーでゴールネットを揺らした。日本は、センターサークル付近からフリーでロングボールを蹴らせてしまったことが痛かった。
日本はすぐさま追いついた。26分、MF佐野海舟(マインツ)が相手のパスをカット。ダイレクトで縦パスを小川に入れた。ワントラップで振りむいた小川は、強烈な右足ミドルを放った。無回転のシュートは相手GKが左手に当てたものの、力なくポトリとゴールラインの向こう側に落ちた。佐野がミスを恐れずダイレクトで縦パスを狙ったプレーが、この得点の肝だった。
後半19分、DFフアンカセレスが右サイドの高い位置でボールを持つ。対峙するMF中村敬斗(ランス)は、スタミナが切れて寄せきれなかった。カセレスが悠々とクロスを上げると、ペナルティーエリア内ニアサイドに走り込んだMFディエゴ・ゴメスがヘッドで合わせ、パラグアイが勝ち越した。
森保一監督は21分、パリ五輪で10番を背負ったMF斉藤光毅(QPR)をA代表デビューさせ、44分にはオランダリーグで8戦8ゴールと好調の上田を投入した。
アディショナルタイム、上田が結果を残した。MF伊東純也(ヘンク)が右サイドから鋭いクロスをゴール前に供給。ニアサイドでDF瀬古歩夢(ル・アーヴル)が潰れ役となり、ファーにボールがこぼれた。これを上田が頭で押し込み、敗戦寸前の日本を救った。
日本は黒星こそ逃れたものの、W杯優勝という目標を考慮すれば手痛い引き分けとなった。
(文/大木雄貴)