井上尚弥vs.中谷潤人、5・2東京D正式決定 ~ボクシング世界戦~

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 6日、大橋ジムが都内で記者会見を行ない、5月2日に東京ドームで開催するボクシングのダブル世界戦を発表した。メインイベントは世界スーパーバンタム級4団体(WBC、WBA、WBO、IBF)統一王者の井上尚弥(大橋)と、元世界バンタム級2団体(WBC、IBF)統一王者の中谷潤人(M.T)によるタイトルマッチ。またWBC世界バンタム級王者の井上拓真(大橋)と、世界4階級制覇王者の井岡一翔(志成)のタイトルマッチも正式発表となった。

 

 注目のメガマッチがついに実現する。無敗同士の対決はこれまでもあったが、アメリカのリング誌が選定するパウンド-・フォー・パウンドランキングで2位と同7位がぶつかるのだ。“モンスター”と“ビッグバン”は共に無敗のまま、拳を交えることとなった。「THE DAY」と銘打たれた特別な一戦、その横には「やがて、伝説と呼ばれる日。」と記された。プロモーターの大橋ジム・大橋秀行会長は「1年前、年間表彰式で井上尚弥が中谷潤人選手に対戦を呼び掛け、無敗のまま今日を迎えた試合が決まってうれしいが、本当にやるのかと、とうとうこの日が来てしまったと、心にぽっかり穴が空いてしまったような不思議な気持ちです」と胸中を語った。

 

 2人の距離が縮まったのは、2025年3月の年間表彰式。7年連続8度目のMVPを獲得した井上尚弥がスピーチで、「中谷君、1年後、東京ドームで日本ボクシングを盛り上げよう」と呼び掛け、中谷は「ぜひやりましょう」と応じた。1年後の約束を守った両者。井上尚弥はラモン・カルデナス(アメリカ)、ムロジョンアフダマリエフ(ウズベキスタン)、アラン・ピカソ(メキシコ)相手に4団体王座を防衛した。対する中谷は、西田陵佑(六島)とのバンタム級2団体(WBC、IBF)王座統一戦に勝利。スーパーバンタム級に階級を挙げ、セバスチャン・エルナンデス(メキシコ)を判定で下した。

 

 井上尚弥が「まずこの日を迎えられたことを自分自身すごくうれしく思います」と言い、「5月2日、この2人が激突するという歴史的瞬間を皆さんに必ず見てほしい」とファンに訴えた。一方の中谷も「井上選手から声を掛けられて、無敗でこの場所に辿り着くことができたので、あとは世界チャンピオンになるだけだと思っています。本当に最高の試合にしたい」と、いつものように淡々と話した。

 

 井上尚弥は「この5月2日という日はボクシングにとって歴史的な日になると思いますけども、僕のボクシング人生においては1つの通過点でしかない」と言い切る。それは先を進む者としてのプライドのように映った。中谷は「5月2日は僕のキャリアにとって一番大きい戦いになると思っている。井上尚弥という男に勝利して、必ず世界チャンピオンになりたい」と意気込む。

 

 この2人にトラッシュトークはない。善か悪でもない。会見開始後に流れたVTRには「ふたりのヒーローが対峙する」と紹介された。どちらが強いのか――。5月最初の土曜日は、いずれにせよボクシング界を沸かせる一日なりそうだ。

 

 また注目の日本人対決は井上尚弥の弟・拓真も。4階級制覇王者の井岡と拳を交える。「前回に続き、持っていると思う。日本人として井岡選手に初めて黒星をつけたい」と井上拓真。井岡は日本人対決で過去6戦全勝。現在は大橋ジムでトレーナーを務める八重樫東も判定で破っている。

「ここまで経験値のある選手とやるのは初めて。このようなレジェンドをどう攻略して勝つかをしっかり見届けてほしい」

 

 日本人初の5階級制覇を狙う井岡は、大晦日にバンタム級転級初戦に勝利し、リング上で井上拓真にラブコール。王座挑戦が実現した。

「こんな素晴らしい興行で対戦できることに感謝。王者に返り咲き、5階級制覇を成し遂げたい。拓真選手は技術が高く攻略するのは高い壁だが、最大限に努力して試合を迎えたい」

 

 

(文・写真/杉浦泰介)

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