第342回 「花蕾」 ~2026シーズンをスタートさせた愛媛FCレディース~
桜の蕾がほころび始め、新しい季節の到来が感じられるこの時節。愛媛FCレディースが参戦する「2026プレナスなでしこリーグ1部」が開幕した。
今季、新監督に就任された長谷川歩さんと6名の新加入選手を迎え始動した愛媛FCレディース。どのようなチームが構築されていくのか楽しみである。
3月14日(土)には、なでしこリーグ1部の第1節となる日体大SMG横浜との一戦がアウェイにて行われた。
前半5分、相手にミドルシュートを決められ先制を許す、苦しい展開。それでも前半15分、DFDF前田花依選手からのロングフィードを敵陣内・右サイドで繋ぐ愛媛。最後はMFMF黒岩沙羽選手からのクロスボールをFW近藤彩優子選手が頭で押し込み同点に追い着く。
その後もサイドスペースを活用し、積極的な攻撃姿勢を魅せる愛媛。前半40分には左サイドから敵のペナルティエリアまでボールを持ち込み、FW安齋結花選手がMF桜井由衣香選手へラストパスを供給。このボールを捉えた桜井選手がダイレクトに浮かし気味のシュートを放つ。するとボールは相手GKの頭上を越えて見事ゴールイン。
桜井選手の技あり逆転弾により1点リードで後半へと折り返す愛媛FCレディース。後半に入っても勢いそのままに相手チームを攻め立てる。しかし、後半19分に守備の乱れを突かれ失点。
その後、反撃を試み、相手の倍以上のシュートを放つも勝ち越すことは出来ず、最終スコア「2-2」の悔しい引き分けとなった。
第2節は翌週の3月21日(土)、ホームの愛媛県総合運動公園球技場に対戦相手のオルカ鴨川FCを迎え行われた。
試合の立ち上がり、積極的にボールへのアプローチを図り、敵陣内へと攻め込む愛媛。しかし、ボールの保持には手こずっている様子で、なかなか足元に収まらない。
試合が進むと、相手にパスを繋がれ、自陣へと押し込まれるシーンが続く。すると前半12分、自陣・左サイドから攻め込まれ失点。
その後、愛媛もフィードボールやショートカウンターなどで反撃を試みるも試合のペースをなかなか握れない。また、セットプレーなどでチャンスを掴むが得点に繋げることは出来ず、前半は1点ビハインドのまま終了。
後半に入り、修正が図られボールの保持率が高まると、敵陣内のサイドスペースを利用し、相手ゴールへと迫る場面が多く見受けられるようになる愛媛。
後半立ち上がりには、相手陣内・右サイドの黒岩選手からのクロスボールに反応したDF丸山ちさと選手がダイレクトシュートを放つ。ナイスタイミングでのフィニッシュだったが、ゴールマウスを捉えることはできなかった。
後半4分、相手陣内・左サイドでの混戦から抜け出た近藤選手。ゴール前に低い弾道のクロスを供給する。後ろから走り込んできたDF松村菜美選手がシュートを放つも上手くヒットしなかった。
その後もハイプレスを駆使して幾度となくチャンスを創り出す愛媛だったが得点には至らない。
逆に後半31分、相手のショートカウンターから失点を重ねた。
それでも、気持ちを切らすことなく再度、攻撃を仕掛ける愛媛イレブン。後半34分には、MF小島和希子選手、後半44分にはMF深澤里沙選手のシュートなど、惜しいシーンが何度もあったが、無得点のまま試合終了。
最終スコア「0-2」で愛媛FCレディースの敗戦。ホームゲーム開幕戦を白星で飾ることはできなかった。
今節、「勝利」という結果には繋がらなかったものの、監督が選手たちへ求める『攻守とものハードワーク』に関しては、様々なプレーから感じ取ることができた試合だった。
2026シーズンは始まったばかり。今季も10月末までの長いシーズンとなるので、今後も選手個々、そしてチームとしての成長を見守りつつ応援していきたい。
そして今回、愛媛での初采配となった、クラブ(愛媛FC)史上初の女性監督である長谷川歩監督。育成年代の監督やWEリーグチームのコーチなど、指導者として経験豊富であり、コミュニケーション能力にも長けている方の様なので、上手くチームを纏めていってもらいたい。

<松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール>
1967年5月14日、愛媛県松山市出身。愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。