20日、サッカー日本代表は東アジア選手権第2戦で中国代表を1−0で破った。前半17分のMF山瀬功治のゴールを守りきった。

◇2月20日、中国・重慶
日本代表 1−0 中国代表
【得点】
[日] 山瀬功治(17分)
 日本のシステムはFW田代有三の1トップ。中盤の左サイドに初戦の北朝鮮戦で決勝ゴールを呼び込んだMF安田理大が入り、MF今野泰幸がセンターバックの一角として初先発した。右太もも痛のMF山瀬功治、体調不良のMF中村憲剛が戦列に復帰した。

 序盤から日本は押されぎみだったが、前半14分にワンチャンスをモノにする。左サイドでDF駒野友一が仕掛けて、低いクロス。田代が飛び込み、GKがこぼしたボールを山瀬が右足ボレーで豪快にネットを揺らした。

 その後は、強靭なフィジカルを誇る中国に苦しんだが、最後まで1点を守り抜いた。通算成績を1勝1分とした日本は23日、大会初優勝をかけて韓国と激突する。

<アウェーの笛に苦しむ>

 中国寄りの笛が重慶オリンピックスタジアムのピッチに鳴り響いた。地元の観客が数多く集結したスタジアムの雰囲気に呑まれたのか、主審は中国側に有利な判定を連発。中国のレイトタックルなど危険なプレーに対しても、主審は厳しく罰することはなかった。逆に、日本に対して遅延行為でイエローカードを与えるなど手厳しかった。

 象徴的なシーンが後半10分の場面だろう。中村のロングパスに抜け出した安田が、飛び出したGKの“蹴り”をまともに胸に受け、負傷退場を余儀なくされた。一発退場が適当な危険なプレーだったが、主審は警告にとどめた。

 そのタフな試合を勝ちきったことは高く評価されるべきだ。試合終盤にMF鈴木啓太がDFリー・ウェイフェンと揉みあう場面もあったが、90分間、選手たちは集中力を切らすことなく完封した。センターバックが本職でなく、岡田体制初先発の今野をはじめ、守備陣はよく守りきった。

 また、攻撃面では山瀬の活躍が光った。ゴールを狙う意識が高く、シュートはチーム最多の4本。惜しくも右に外れたが、後半23分にはMF遠藤保仁のスルーパスをコントロールして強烈なミドルシュートを放つなど中国の脅威であり続けた。

 最終戦の相手は韓国。故障者や離脱者が多く、厳しいチーム状況ではあるが、3月26日の南アフリカW杯アジア地区3次予選第2戦バーレーン戦に向けて、結果を残したい。

<日本代表出場メンバー>

GK
楢崎正剛
DF
中澤佑二
今野泰幸
駒野友一
⇒加地亮(45分)
内田篤人
MF
安田理大
⇒羽生直剛(69分)
鈴木啓太
遠藤保仁
中村憲剛
山瀬功治
⇒橋本英郎(89分)
FW
田代有三