ボストン・レッドソックスの松坂大輔は28日、敵地でのシアトル・マリナーズ戦に登板した。マリナーズのイチロー、城島健司との日本人対決が注目を集めたが、松坂は肩の違和感を訴え、4回で降板。イチローとは2打数2安打、城島とは2打数0安打の結果だった。試合はマリナーズが4−3でサヨナラ勝ち。松坂に勝敗はつかなかった。
 イチローvs.松坂の今季初対戦は思わぬ形で打ち止めとなった。初回、先頭打者として打席に入ったイチローは、カウント2−0からの3球目をレフト線にはじき返す。これが2塁打となり、イチローのチャンスメイクをきっかけに7連敗中のマリナーズが松坂から2点を奪った。

 3回に訪れた第2打席でもイチローは2球目をセンター前へクリーンヒット。昨季は12打数1安打と封じ込まれた相手に、きっちりお返しを果たした。出塁したイチローは盗塁も決め、後続打者の内野ゴロの間に貴重な3点目のホームを踏んだ。

 ところが3度目の顔合わせが予想された5回、松坂に異変が起こる。投球練習中に肩の違和感を訴えて降板。4回4安打3失点の内容でマウンドを二番手に譲った。レッドソックスが6回に同点に追いつき、開幕からの連勝がストップしなかったことが松坂にとってはせめてもの救いだが、現時点では次回の登板は未定という。1年目はローテーションをきっちり守ってきた右腕だけに、状態が心配される。

 試合は3−3の同点で終盤に突入。レッドソックスは8回、セットアッパーの岡島秀樹をマウンドに送り出す。岡島は城島との日本人対決を空振り三振で制すなど、3者凡退で役割を果たした。


<黒田、7回途中2失点も4敗目 対福留2打数1安打>

 ロサンゼルス・ドジャースの黒田博樹は同日、敵地でのシカゴ・カブス戦に登板した。黒田は6回まで相手をゼロに封じる好投をみせたが、7回のピンチで降板。リリーフ陣が打たれ、逆転を許したため7回途中2失点で4敗目(2勝)を喫した。カブス・福留孝介とのメジャー初対決は2打数1安打だった。

 日本人ルーキー対決は引き分けといったところか。日本時代は福留が3割を超える打率をマークし、4本塁打と分がいい。そろって今季、鳴り物入りで海を渡った両者の対戦が実現したのは2回。1死走者なしの場面で、福留は積極的に初球を狙う。しかし、これは黒田の勝ち。
レフトフライに倒れた。

 迎えた4回の第2打席、またも福留は黒田の初球を狙う。打球はセンター前へ抜けるヒット。自身にとっても3試合ぶりのヒットで第1打席の借りを返した。6回の第3打席は四球に終わった。

 福留に2度出塁を許したものの、黒田は6回までカブス打線をゼロに抑える好投をみせる。ところが1点リードで迎えた7回、先頭打者を四球で歩かせてしまう。ここで迎えるは1番アルフォンソ・ソリアーノ。広島時代の元同僚に、この日2本目のヒットを打たれ、無死1、3塁。ピンチが拡大したところで、黒田は交代を告げられた。

 ただドジャースにとって、この継投策は裏目に出た。2番手投手が黒田の出したランナーを全部還されて逆転を許すと、福留にもレフト線へのタイムリー2塁打を浴び、とどめを刺された。打線の援護もなく、勝ち星を消された黒田は連勝ならず。一方の福留は3打数2安打の成績で、再び打率を3割に乗せている。