26日、サッカー日本代表は東京・国立競技場でチリ代表と対戦。スコアレスドローに終わり、岡田武史監督が就任して初の公式戦を白星で飾ることはできなかった。

◇1月26日、東京・国立競技場
日本代表 0−0 チリ代表
 日本の布陣は4−4−2でFW高原とFW巻の2トップ。北京五輪世代で19歳のDF内田が右サイドバックとして初先発を果たした。最終ラインではDF中澤とDF阿部がセンターバックを組んだ。

 FIFAランクは日本の34位に対してチリが45位。
「チリは素晴らしい相手だった。90分間絶え間なくプレッシャーをかけてきた。前半はトップにボールが収まらず、相手にとって狙いやすい横パスが多かった」(岡田監督)

 序盤から日本は平均年齢22.7歳と若く精力的なチリに苦しんだ。球際で激しく寄せられて、パスミスを連発。前半唯一のチャンスらしいチャンスは8分。ゴール前でテンポよくパスをつなぎ、最後はPA右で巻がMF遠藤のスルーパスを受けるも、タックルを受けてシュートまで持ち込むことができない。

「前半はチリが優勢だったが、後半は日本が盛り返してきた印象がある」とチリのビエルサ監督と語ったように、後半、日本は徐々にペースを取り戻していく。しかし、途中交代でピッチに入ったFW大久保が再三の好機を逃す。

 後半36分、右CKに頭で合わせたが、ボールはGKの正面。同40分、ライン裏へ出されたボールでDFに競り勝ち、GKと1対1の場面を迎えたが、シュートをふかしてしまう。結局、ゴールは生まれず、新体制の初戦をモノにすることはできなかった。

 岡田監督は「結果が出なかったのは残念だったが、勝負にこだわるには隙がある。大久保が2、3点決めて勝ってしまうよりはよかったと思う」と渋い表情で試合を振り返りながらも、「守備では、サイドを破られても中でしっかりマークができていた。攻撃では遠藤や中村憲がからみ、相手を引き出して裏を狙うプレーがよかった」と収穫も口にしていた。

 岡田監督にとっては、98年W杯フランス大会ジャマイカ戦以来、実に9年半ぶりの代表采配。「まずはベンチの椅子がソファーになっていて、素晴らしかった(笑)。久しぶりに、いい緊張感を味わうことができた」と笑顔を見せる場面もあった。

 日本は30日にボスニア・ヘルツェゴビナとの国際親善試合を行い、2月6日の南アフリカW杯3次予選初戦タイ戦(埼玉スタジアム)に備える。

<日本代表出場メンバー>

GK
川口能活
DF
中澤佑二
阿部勇樹
駒野友一
内田篤人
⇒加地亮(71分)
MF
鈴木啓太
中村憲剛
⇒山瀬功治(80分)
遠藤保仁
山岸智
⇒羽生直剛(57分)
FW
高原直泰
⇒大久保嘉人(62分)
巻誠一郎
⇒矢野貴章(80分)