14日、FIFA(国際サッカー連盟)の記者会見が都内で行われ、06年のW杯ドイツ大会を最後に現役引退した中田英寿氏が出席した。引退後に初めて公の場に姿を現した中田氏は「(選手を)辞めてから初めてサッカーの大きさというものを知った。引退してから世界中を旅しているが、名前を聞いたことがない国でもサッカーをやっている。この先、サッカーを通じて何かやっていたら面白いかなと思う」と語り、FIFAと協力して様々な活動に取り組んでいくことを明かした。
(写真:左からブラッターFIFA会長、中田氏、川淵三郎JFA会長)
 具体的な活動は決まっていないが、「FIFAは色々な活動をしている。それに加わるか、新しい形でやれれば」と意欲。同席したFIFAのゼップ・ブラッター会長は「中田氏は選手としても、人間としても素晴らしい。FIFAの親善大使として色々な活動をしてほしい。これから(FIFAの親善大使になってくれるよう)提案する」と話した。
 FIFAの大使は現時点で15人。“リベリアの怪人”の愛称で親しまれ、95年にFIFA最優秀選手賞とバロンドールを同時受賞したジョージ・ウェア氏も大使を務めている。

(写真:引退後、世界中を旅している中田氏) イビチャ・オシム前日本代表監督の後任である岡田武史監督について訊かれると、中田氏は「(岡田監督とは)98年フランスW杯で一緒にやっている。いい監督で、人間としても尊敬している。10年経っていて、どういう変化があるかわからないのでジャッジはできないが、協会はいい監督を選んだなと思う」とコメント。さらに、『オシム監督の後任として監督になる気はなかったか』という質問が飛び出したが、「教えるということに興味はない。どちらかと言えば、一緒にプレーするのが好きだ」とかわした。