ボストン・レッドソックスの松坂大輔は22日、本拠地のセントルイス・カージナルス戦で約1カ月ぶりに先発登板した。ところが初回に5安打を集中されて4点を失うと、2回は1死も奪えず満塁のピンチで降板した。結局、この日は1回3分の0で7失点とメジャーリーグ移籍後最短、ワーストタイ失点。開幕からの連勝が止まり、今季初黒星(8勝1敗)がついた。
 本来の内容には程遠い投球だった。肩の違和感で故障者リストに入っていた松坂にとって、5月28日以来のマウンドは散々なものとなった。

 初回、いきなり先頭打者を四球で歩かせると、2番アーロン・マイルズに真ん中のボールをライトスタンドに運ばれる。その後もボールが中へ甘く入り、3連打を浴びた松坂は、2死後にジェーソン・ラルーから2点タイムリーを打たれて4失点。不安な立ち上がりとなった。

 悪い流れは2回も変わらず、先頭打者にストレートの四球。前打席で本塁打を打たれているマイルズには、ストライクを取りにいったボールをセンター前にはじき返される。さらに次打者にも四球。立ち直りの兆しが見られないまま、無死満塁となったところで、テリー・フランコナ監督がマウンドに歩み寄り、交代を告げた。

 リリーフ投手が満塁弾を打たれ、2回で8点を失ったレッドソックスは3−9で敗れた。チームは6月初の連敗。それ以上に8連勝と結果を残してきた日本人右腕の乱調が、今後に不安を抱かせる1敗となった。