ニューヨーク・ヤンキースの井川慶が現地時間26日、チームのメジャーリーグ40人枠から外れることが決定した。井川は今季2試合で0勝1敗、防御率13.50の成績で現在は傘下の3Aで調整を行っているが、メジャーリーガーとしての選手登録は外れていなかった。メジャー復帰を果たすには再び、メジャーリーガーとして40人枠に登録される必要があり、ヤンキースからは事実上の戦力外通告を受けた形となった。
 ヤンキースは7月31日のトレード期限を前に、ピッツバーグ・パイレーツとのトレードを実施。ひざを痛めて故障者リスト入りしている松井秀喜の代役としてハビエル・ネイディ外野手らを獲得した。MLBの規定では各チームのメジャー契約選手は40人と決まっているため、押し出される格好で井川が枠から外されることになった。

 球団では井川のトレードも画策したものの、獲得に乗り出すチームはなく、今後も引き続きマイナーで調整を続ける。ヤンキースと井川は2011年まで5年総額2000万ドル(約21億円)を結んでいるため、移籍の場合でも残りの契約分の年俸は保証しなくてはならない。いずれにしても今季中のメジャー復帰は難しい状況で、約30億円もの入札金で海を渡った左腕は苦境に立たされた。