ボストン・レッドソックスの松坂大輔は23日、敵地でのシアトル・マリナーズ戦に後半戦初先発。イチローとの今季2度目の対戦は、セカンドゴロ、四球、四球、センターオーバー二塁打の2打数1安打だった。松坂は7回までマリナーズ打線をゼロに封じたものの、イチローのヒットがタイムリーとなり、8回途中5安打2失点。チームは4−2で勝ったため11勝目(1敗)をマークした。
 5月に行われた前回対戦は2打数2安打。松坂が肩の違和感もあって途中降板し、盛り上がりに欠けた対決となった。今回はイチローの日米通算3000本安打達成の可能性こそ低いゲームだったが、4打席にわたって両者が火花を散らした。

 初回、先頭打者として打席に入ったイチローは松坂の初球をひっかけてセカンドゴロ。今季初めて松坂に軍配が上がる。第2打席、第3打席は松坂が意識しすぎたのか明らかに直球が上ずり、連続四球。それでも松坂は途中出場した城島健司をサードゴロとセカンドフライに打ち取るなど、相手打線を2安打に抑え、完封も可能なペースで8回を迎える。

 イチローとの4打席目はこの回の1死2塁の場面。3球目に外角のストレートを空振りし、追い込まれたイチローだが、カウント2−2から低めに沈む変化球を巧みにすくいあげた。打球はグングンのび、センター頭上を破るツーベース。日米通算2994本目となるヒットで一塁走者が一気にホームを駆け抜け、松坂の完封を阻止した。

 さらに続くホセ・ロペスにも松坂はタイムリーを浴び、2点を失って降板。後を託された岡島秀樹が3番ラウル・イバネス、4番ホセ・ビドロを打ち取り、9回は抑えのジョナサン・パペルボンが城島をサードゴロに仕留めてゲームを締めくくった。

 レギュラーシーズンでのレッドソックスとマリナーズのカードはこの連戦が今シーズン最後となる。マリナーズはプレーオフ進出がほぼ絶望的なだけに、次回のイチローと松坂の対決は来季になりそうだ。メジャー初顔合わせとなった昨季は12打数1安打、今季は4打数3安打。“1勝1敗”で迎える来年も好勝負を期待したい。