『マツダオールスターゲーム2008』第1戦が31日、京セラドーム大阪で行われ、全パが全セに5−4でサヨナラ勝ちをおさめた。全パは1点を追う9回、代打・松中信彦(福岡ソフトバンク)のタイムリーで追いつき、続く代打・山崎武司(東北楽天)が右中間を破るヒットを放って試合を決めた。
 山崎武、史上4人目の両リーグでMVP(京セラドーム)
全セ   4 = 010000300
全パ   5 = 010020002×
勝利投手 加藤(オリックス)
敗戦投手 久保田(阪神)
本塁打  (セ)金本(阪神)ソロ

 北京五輪を目前に控え、星野ジャパンの代表選手のほとんどが顔をそろえる中、ベテランの奮闘が目立った第1戦だった。

 まず最初に魅せたのは金本知憲(阪神)だ。2回、日本代表のエースとして活躍が期待されるダルビッシュ有(北海道日本ハム)に対し、151キロのストレートを鋭く振りぬく。打球は一直線でライトスタンドに突き刺さる先制ソロホーマー。全セは1点を先行する。金本は4回にも、レフトへヒットを放ち二塁を狙ったG.G.佐藤を素早い返球でタッチアウトに仕留めるなど、攻守で好プレーをみせた。

 さらには2点ビハインドで迎えた7回、無死1、3塁のチャンスで帆足和幸(埼玉西武)が投じた外への変化球にうまく対応する。レフトへの技ありの一打はタイムリーとなり、スコアは2−3。さらに内川聖一(横浜)のサード内野安打と、こちらも36歳のベテラン和田一浩(中日)のタイムリーで全セが4−3と逆転に成功した。

 全セは8回から代表でもクローザー候補の藤川球児(阪神)がマウンドへ。全球ストレートの真っ向勝負で大松尚逸(千葉ロッテ)、ローズ(オリックス)、G.G.佐藤(埼玉西武)と続く打線を3者凡退に切って取る。1点リードを保って、最終回のマウンドは久保田智之(阪神)に託された。

 ところが、全パはヒット2本で無死1、3塁と同点のチャンスをつくり、代打は34歳の松中信彦。松中はカウント1−2からのスライダーをすくって、ライト前へ運ぶ。これが貴重な同点タイムリー。さらに1、2塁のサヨナラ機を迎え、打席には代打の山崎武司が入る。

「MVPがちらちらちらついていた」と語った39歳の大砲は久保田の投じたストレートを一振り。前進守備をとっていたライトの左を破るサヨナラ打となった。山崎は中日時代に出場した2000年の第3戦に続く2度目のMVP受賞。両リーグでMVPを獲得したのは落合博満、清原和博、新庄剛志に続き史上4人目となった。

 全パはオールスターでの連敗を6で止め、4年ぶりの勝利。第2戦(8月1日)は横浜スタジアムに場所を移し、全セは川上憲伸(中日)、全パは岩隈久志(東北楽天)の先発で行われる。